内容説明
幻覚とそしられるかもしれないが、私は球場の二階席から過去のアメリカ野球と交信することがある。イチローがサム・ライスと重なり、野茂英雄がルイ・ディアンと二重映しになり、松井秀喜がビリー・ウィリアムスの面影を漂わせる。投げる、打つ、走る、守る。振り付けられたような美しいアクションに眼を奪われつつ、私は過去の時間のなかに漂い出す。これが醍醐味だ。私はこうして野球を見てきた。こういう野球には、ついぞ飽きることがない。
目次
1 シーズン・チケット(イチロー、大リーグへ行く―二〇〇〇年十一月の決断;過去と交信するイチロー―ボブ・シャーウィン『ICHIRO』を読む;野茂英雄が選んだボス―彼はなぜフィル・ガーナーを信頼したか ほか)
2 セヴンス・イニング・ストレッチ(バナーは踊る―大リーグ・ファンは言葉遊びが好き)
3 ベースボール・ジャーニー(幸福なベースボール―ヤンキー・スタジアムとダマシュキー・フィールド;瞬間の凍結と記憶の解凍―一九九八年を回顧する;九八九八とその後―本塁打記録は凶事を招く? ほか)
著者等紹介
芝山幹郎[シバヤマミキオ]
1948年生まれ。東京大学仏文科卒。評論家・翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ナルシスト
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真の大リーグ通(もちろん映画通でもありますが)の芝山氏の渾身のメジャーコラム。あまりにもマニアック過ぎて読み飛ばしてしまうこともあるけど、やっぱそのデーターや生々しいメジャーリーガーたちの面白ろエピソードににやにやしながら読めてしまった。ただイチローの全盛期と同時進行なので、その時期列が古くなってしまっているのが何とも惜しい。続編は出ることはないし、データーは常に古くなってしまう悲しさはあった。芝山氏も書いていたけどメジャーの魅力を知ってしまったらもう日本のプロ野球は見られないよね。2013/10/09
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