内容説明
中国雑技の曲芸に軽業、歌舞伎の大仕掛け、カザフスタンのベリーダンス、「滝の白糸」の水芸、ベトナムの水上人形、古舘伊知郎の口上話芸…。古今東西、過去から現在、記憶や記録をたどり、見世物探偵が訪ね歩く、妙芸至芸の数々。見世物を通し重層的に往還する、文化史再編成の試み。
目次
中国雑技への旅
菊人形の秋
象たちとの旅路
ベトナム水上人形
古今無双の力持
曲馬は異国の風にのって
伊勢の夕映え
水芸の流れに
口上は面白い
つくりものは永遠に
サーカスと天翔るひとびと
絶景かな、絶景かな
川を歩く
貝細工のネットワーク
大道芸の地平
猛獣への視線
島巡りの想像力
著者等紹介
川添裕[カワゾエユウ]
1956年横浜生まれ。東京外国語大学英米語学科卒業。平凡社に二十年余勤務ののち、独立して見世物文化研究所代表。2002年より皇学館大学文学部教授。専門は日本文化史、東アジア文化史、および、現場経験を活かした表現実践論、メディア研究。とくに「見世物」をキーワードに、さまざまな表現文化の研究と批評に取り組んでいる
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