内容説明
ベテラン撮影監督、高間賢治がメガホンをもった椎名誠と三谷幸喜に出会った!あの話題作の汗と涙の舞台裏を、撮影テクニックとともに明かした、ユーモア溢れるエッセイ。
目次
1 シーナ映画(シネスコ大画面にひよこがピヨピヨ―『あひるのうたがきこえてくるよ。』;蒙古的困難的野外的映画撮影―『白い馬』)
2 コーキ映画(NASA的アクションムービー?―『ラヂオの時間』;悲劇的喜劇か、三谷幸喜的実録映画―『みんなのいえ』撮影全日記)
著者等紹介
高間賢治[タカマケンジ]
1949年東京生まれ。東京都立大学在学中より若松プロでキャメラ助手を始める。81年に文化庁芸術家在外研修制度により渡米、ハリウッドとニューヨークで一年間、撮影技術を学ぶ。『1999年の夏休み』ほかで横浜映画祭撮影賞、『あひるのうたがきこえてくるよ。』『高校教師』でおおさか映画祭撮影賞、『ラヂオの時間』で日本アカデミー賞優秀撮影賞を受賞。『月山』『風の又三郎』をはじめ撮影作品多数。CF撮影も手掛ける
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感想・レビュー
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春ドーナツ
8
著者は「撮影監督」です。映画には「監督」がいるのに、なんでふたりの「監督」がいるのだろうか。本書を読んで合点がいきました。かなり専門的に映画製作の舞台裏が披露されます。ひゃー大変だなあ。後日、これまた映画には欠かせない「スクリプター」さんが書いた本を読もうと計画中。たまに映画って、本編よりも予告篇の方が面白い場合があると思うのですが、同様にその内幕もとても興味深いものがあります。2017/05/08
長老みさわ/dutch
1
椎名さんの「新宿遊牧民」にも登場する「あひるのうたがきこえてくるよ」「白い馬」のカメラマン高間賢治さんによる撮影日記。 職分の境界は作品ごとに違うということだが監督と撮影監督の役割の違いがよく判った。 現像してみないと判らないフィルムの世界でメーカーによる癖・照明・フィルターの使い分けによって狙った色効果を出す職人的プロ仕事はすごいなと思った。2010/01/26