内容説明
20世紀を代表する作家、グレアム・グリーン。彼はつねに時代へ物申す、「投書の人」だった。ベトナム戦争やキューバ革命。猥褻表現と検閲。ル・カレ、コナン・ドイル、チャップリン。死ぬ権利や避妊について。ハリウッド映画の裏側、郵便への不満…。新聞・雑誌の切り抜き記事やカーボン紙に残された手紙の控えをもとに、膨大な投書を集成。世界情勢から日常茶飯まで、辛辣にしてユーモアあふれる176の投書から、グリーンの素顔と思考が鮮やかに浮かびあがる。投書というジャーナリズムの真骨頂を知り尽した作家による、もう一つの20世紀の証言。
目次
1 1940‐1950年代(ギルの猿;むきだしの黄色い頭骸 ほか)
2 1960年代(海賊版;モスクワのバーナード・レヴィン ほか)
3 1970年代(ハイチの大虐殺;カンボジアからの撤退 ほか)
4 1980年代(市民防衛;キューバからの出国 ほか)
著者等紹介
グリーン,グレアム[グリーン,グレアム][Green,Graham]
1904年ロンドン生まれ。オックスフォード大学卒業後、「タイムズ」に勤務。1929年、『内なる私』を上梓、作家となる。第二次大戦中は情報活動に従事。『ブライトン・ロック』『権力と栄光』『事件の核心』『情事の終り』等の数々の作品で世界的な名声を得る。代表的なカトリック作家であり、映画用に書かれた「第三の男」のほか、映画化された作品も多い。1991年死去
ホートリー,クリストファー[ホートリー,クリストファー][Hawtree,Christopher]
「文学探偵」の異名を持ち、英米の新聞や雑誌で活躍するジャーナリスト。1930年代の伝説的週刊誌「ナイト・アンド・デイ」のアンソロジーの編纂者でもある
新井潤美[アライメグミ]
1961年生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学(比較文学比較文化専攻)。現在、中央大学法学部教授
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感想・レビュー
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- 和書
- やさしい旧約聖書物語