内容説明
一杯のお茶のぬくもりと立ちのぼる香り。人が最もやすらぐ至福のひとときに誘われて、著者は旅を重ねる。北京の茶館。モンゴルの乳茶。ウズベキスタンの伝説の茶袋。スイスのハーブティー。香港のアフタヌーンティー。スコットランドのハイティー。そしてふるさと出雲の茶…。ティータイムの楽しみ方は、文化の豊かさを物語る。秘伝の飲み方、喫茶にまつわる歴史、銘茶を育む風土を訪ね、人々の忘れがたいもてなしに出会った。暮らしにとけこんだ『お茶の時間』をともに味わう、喜びにみちた紀行。
目次
プロローグ ティーと百合とソプラノと―ロンドン
1 中国の茉莉花茶や緑茶など
2 ウズベキスタンのゴクチャイ
3 モンゴルの馬乳酒と乳茶
4 香港で飲茶とアフタヌーンティー
5 シンガポールとスコットランドでハイティー
6 ヨーロッパのティー
エピローグ 「い、のまや」―ふるさと出雲にて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
107
著者が旅で行った中国、香港、その他のアジア、ヨーロッパでのお茶の話。 イギリスのある地方でハイティーは、フィッシュアンドチップスと組合せ。 アフタヌーンティは、、、。口語でティは軽い食事を含む言葉としても用いられているとのこと。2014/06/08
まーくん
75
本棚からの発掘本。買った覚えも??気分転換にパラパラ見てたら、自分の記憶に重なるところもあり、読み切ってしまった。著者は20代後半、勤めを辞めオーペア・ガールとして英国に渡り、”お茶の時間”に出会う。そして、お茶のある風景を求めてモンゴルや西域など各地を旅する。英国風のアフタヌーン・ティーは敷居が高く馴染めそうもないが、北京や成都の茶館にはちょっと憧れる。自分の中国在勤中は花茶(茉莉花茶)のみ。茶漉しを通さないので、口に纏わりつく茶葉と格闘した。文革直後、茶館などという気の利いたものは無かった(と思う)。2020/09/23
ジュースの素
6
美しいティーポットがたくさん描かれた素敵な表紙だ。中国を始めとして、ウズベキスタン、モンゴル、香港、ヨーロッパをお茶をキーとして巡った紀行。いずれも乾燥地が多い。または、モンゴルのようにビタミンが取りにくい土地だ。お茶を取り巻く状況も変わっただろうな。優雅さとはどんどん遠くなって行く。2018/01/18