内容説明
リリアン・ヘルマン原作の映画「ジュリア」のモデルといわれ、１９３０年代ウィーンの反ナチス運動に身を投じた一人のアメリカ人女性、ミュリエル・ガーディナー。その暗号名「メアリ」は多くの人びとにとって、生きのびるための唯一の希望だった。彼女は自分のアパートを隠れ家に提供した。偽造パスポートをコルセットに隠し、検問をすり抜けた。地下活動資金を調達し、亡命者たちの身元引受人となった―。緊迫した日々の「真実」を、端正な筆致で自らつづる、感動のヒューマン・ドキュメント。
目次
はじめに 「ジュリア」とわたし
１ 若き日々
２ 暗号名はメアリ
３ 波瀾のウィーン
４ 亡命下のパリ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koba
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1930年代のウイーンで反ナチス運動に身を投じた米国人女性学者の自伝。戦後80年の歳月の流れはあまりにも長い。国内での惨事を含め、戦争そのものの事実と記憶が風化をする社会風潮を嘆く昨今。こうした作品は読み継がれていかなくてはならないが、果たしてそうなるだろうか。2021/12/18
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