ウィリアム・モリスの妻と娘

ウィリアム・モリスの妻と娘

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  • サイズ A5判/ページ数 438,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794961068
  • NDC分類 289
  • Cコード C0023

内容説明

1857年秋。オックスフォードの町。そこに学ぶ一人の若者が黒い髪の美しい娘を見そめたちまち恋におちた。娘の名をジェイン。若者をウィリアム・モリスという―。D・G・ロセッティをはじめとするラファエル前派の画家たちに大きな霊感をあたえたジェイン・モリス。アーツ・アンド・クラフツ運動を担う刺繍家にして、バーナード・ショーとの不倫の愛に悩むメイ・モリス。モリスをとりまくさまざまな男たちのドラマを折りこみつつ描く、自らの生を燃焼し尽くした母と娘の物語。

目次

第1章 ジェインの誕生と背景
第2章 王様ゲイブリエル
第3章 トプシーとの出会い
第4章 淑女誕生
第5章 刺繍と子どもと事業
第6章 モリス一家がクウィーン・スクウェアに引っ越す
第7章 事件の始まり
第8章 ジェインが病弱の利点を発見する
第9章 テムズ川河畔の愛と田園詩
第10章 メイの少女時代
第11章 ベッシーのこと
第12章 事件の終わり
第13章 メイの成長
第14章 イタリア、『スクリブラー』、そして「箱舟」
第15章 メイの職業選択
第16章 政治
第17章 ジェインの最後の暴走
第18章 ヘリディ・スパーリング夫人…
第19章 そして再びジョージ・バーナード・ショー
第20章 死別と離婚
第21章 メイが円熟の域に達する
第22章 ジェインが逝き、メイは引退する
第23章 ロブ嬢と「マナー」の女主人
第24章 最後の行動

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

23
義憤から筆を執ったと序文で述べているように、従来男性中心に叙述されてきたラファエル前派の歴史を、女性を主人公にして書き換え、彼女らが主張も個性もない人形だったのではなく、知性と創意にあふれ、ヴィクトリア朝期の有形無形の抑圧のもとでも生き生きと活躍していた様子が共感をこめて語られる。母ジェインからは刺繍のセンスを、父ウィリアムからは詩的霊感と社会制度改革への熱意を受け継いだメイ・モリスの、とりわけ後半生における、下層階級の人々への生活改善への熱意、生活をともにする女性とのシスターフッドが印象的だった。2024/02/03

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