内容説明
民衆本、新しい歌、らくがき、壁絵、識字教育、演劇ワークショップ…。ブラジルで、チリで、コロンビアで、人々は生活のなかから「対話としての芸術」を、「夢見る力」を紡いできた。ラテンアメリカで息づくブレヒトの思想を読み解き、フレイレやボアールらの実践に日本での試みを重ねあわせる。民衆文化運動の豊かな水脈を掘り起こす刺激的な論集。
目次
1 伝達から対話へ(対話的創造としての教育;識字とスペクタル;「試み」の演劇へ―カリ実験劇団;口伝えの新聞;「新しい歌」と百万のらくがき;学校にして工房、工房にして通信社―A.マッテラールとチリの小メディア)
2 民衆本の世界(紐の文学―コルデルの伝統)
3 ラテンアメリカのブレヒト(開かれたテキスト―サンティアゴ・ガルシア;都会のジャングルへ―オフィシーナ劇団;ジョーカー登場―アリーナ劇団)
4 日本で(アジア民衆演劇会議から;「場の文化」のために)