私(わたし)がカルメン―マダム徳子の浅草オペラ

私(わたし)がカルメン―マダム徳子の浅草オペラ

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  • サイズ B6判/ページ数 414p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784794958105
  • NDC分類 775.4
  • Cコード C0023

内容説明

カルメンが徳子か、徳子がカルメンか―。マダム徳子、彼女こそアメリカ仕込みのミュージカルを大正期の浅草に花開かせた人である。その徳子が、なぜ、浅草から追われぬばならなかったのか?夫との愛憎の日々。演出家・伊庭孝との恋。興行師たちの黒い影。「問題の女」徳子は、懸命に歌い、力つきるまで踊り、狂乱のはてに巡業先の九州で逝く。28歳。波瀾にとんだ女優の生涯を克命に辿りながら、大衆文化わきおこる大正期の魅力を浮彫りにする。書下ろし力作ノンフィクション。

目次

序章 オペラのある浅草風景
第1章 アメリカ旅芸人
第2章 放浪―ニューヨーク、ロンドン、モスクワ
第3章 帰国、帝劇デビュー前後
第4章 浅草のサロメ
第5章 日本のミュージカル
第6章 浅草オペラ開幕
第7章 浅草追放
第8章 『カルメン』―愛の終り
第9章 徳子、狂死す

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

gtn

21
本人の意思と無関係に一五で結婚。夫の射幸心に導かれるまま渡米。生活の糧を得るため余儀なく上がった舞台。それが想像以上に好評、却ってうだつが上がらない夫を刺激し、始まった徳子への暴力。本来勝気で、責任感があるのに、宿業の前には無力だった。そのギャップの果てだろう。最期は巡業先の九州で客死。「神経痛とヒステリー」が死因だったため、「狂死」と発表されたが、あまりに残酷。せめて"燃え尽きた"と言ってあげたい。大正八年没、享年二八。2022/05/27

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