内容説明
そのメロディはつややかな夜会服を思わせ、そのリズムはニューヨークの街のざわめきを思わせる。「ラプソディー・イン・ブルー」「巴里のアメリカ人」「ポギーとベス」「サマータイム」…。いまなお忘れ難い数々の名曲に彩られた、天才音楽家の生涯。
目次
50年来の夢
ゲルショーヴィチからガーシュヴィンへ
中古のピアノ
忙しい若者
ティン・パン・アレー
家族の肖像
言葉氏と音楽氏
いざ、冒険へ
ジャズ・エイジ
アメリカン・ラプソディ
仕事以外の時間
一瞬たりとも無駄にせず
「ぼくの場所はここ、ぼくの時代はいま」
タクシーの警笛とトレジャー・ガール
「回り続けるモーター」
ピアノとペントハウス
《ポーギー》の誕生
終着駅
「彼らの音楽は永遠に」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kei
1
音楽家の伝記の中では比較的文字数は少ないけれど、初めて読む、初めてガーシュウィンのこの手の本を読む人には十分。若くして亡くなったガーシュウィンの一生を綴る。彼のそばには常にクラシックではなくラグタイムやジャズなど、黒人音楽があったり他の作曲家とは全然バックグラウンドを、そして違う目標があった。ジャンルのボーダーを超えるというのはすごく周りからは嫌がられるものだが、彼のこの音楽に対する多様性がなければ今日のアメリカのクラシックはなかったでしょう。アメリカ人らしい、根っからのパイオニア精神の持ち主です。2011/11/14