内容説明
1967年の第3次中東戦争以後、イスラエル占領下にあるヨルダン川西岸地区。1987年、アラブ人とユダヤ人が最も激しく対立するこの地に、イスラエルの作家グロスマンは分け入った。難民キャンプ、ユダヤ人入植地、イスラエルとヨルダンに分断されてきた村―。ユダヤ人としての自らの存在を問いつつ、占領地に生きる人びとの怒り、絶望、狂信をありのままに綴り、中東問題、民族問題の核心に迫る渾身のルポルタージュ。
目次
1 人間は小麦の茎のようなもの
2 ぼくはユダヤ人を撃ち殺したい
3 アラブ人の夢とは
4 奴らにあまり同情するな
5 生きるために学ぶ
6 黄色い風
7 キャッチ=44
8 ユダヤ人に尻尾はない
9 サブラであるとはどういうことか
10 もう一つのバルタア
11 スイスの山の風景―ある逸話
12 スムード
13 アレンビー橋の人形
14 ワストネール
15 テディ・ベアをもった男の子のように…
16 テロリストの父
17 昨夜ここで地獄のような出来事が起こった
18 最初の20年
対談 「ディスコミュニケーションへの旅」(鶴見俊輔・長田弘)
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- 和書
- 句集 ときに鳥



