内容説明
ロンドン近郊の町ウィッチフォードで発生した毒殺事件に興味をもったシェリンガムは、早速現地へ乗り込んだ。事件はフランス出身のベントリー夫人が、実業家の夫を砒素で毒殺した容疑で告発されたもので、状況証拠は圧倒的、有罪は間違いないとのことだったが、これに疑問を感じたシェリンガムは、友人アレック、お転婆娘のシーラと共にアマチュア探偵団を結成して捜査に着手する。物的証拠よりも心理的なものに重きを置いた「心理的探偵小説」を目指すことを宣言した、巨匠バークリーの記念すべき第2作。
著者等紹介
バークリー,アントニイ[バークリー,アントニイ][Berkeley,Anthony]
1893‐1971年。イギリスの作家。本名アントニイ・バークリー・コックス。ユーモア作家として出発した後、アントニイ・バークリー名義で『毒入りチョコレート事件』『第二の銃声』など技巧を凝らした本格ミステリ、アイルズ名義では『殺意』をはじめとする犯罪心理小説を発表、大戦間の黄金時代探偵小説の頂点を極めるとともに、以後のミステリの流れにも大きな影響を与えた
藤村裕美[フジムラヒロミ]
国学院大学文学部卒業。翻訳家
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