内容説明
「ぼく、大きくなったらなんになるの?」本棚から飛び出した、ちっちゃなお話の冒険。本が好きになる本。〈本〉たちが大さわぎ!本の世界はひろーくて、興味しんしん。
著者等紹介
ミリャン,ホセ・アントニオ[ミリャン,ホセアントニオ][Mill´an,Jos´e Antonio]
1954年、マドリード生まれ。言語学者。早くからコンピューターを用いた言語・文学活動に関心を寄せ、スペイン王立アカデミーのスペイン語辞典(CD‐ROM版、1995)の編集に携わる。これまでにあらゆるジャンルの著作を二〇作あまり発表。バルセローナ在住
パストール,ペリーコ[パストール,ペリーコ][Pastor,Perico]
1953年、セオ・デ・ウルヘル生まれ。75年にニューヨークに渡り、ニューヨーク・タイムズやヴォーグ等にイラストを掲載する。83年から世界各地で個展を開催。バルセローナ在住
安藤哲行[アンドウテツユキ]
1948年、岐阜県生まれ。神戸市外国語大学修士課程修了。摂南大学教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
107
かわいくて、奇想天外なお話でした。大きくならないことを気にしているちっちゃな本が主人公です。彼は図書館中を旅して、なぜ自分は小さいままなのか調べようとします。その旅の間にいろいろな本に会います。『交通法規』や『対数表』、マンガ雑誌、百科事典など。図書館に本を借りに行ったときに、本が生きているように感じることがあります。あの不思議な雰囲気をこの本はうまく描き出しています。本を物ではなく、生きた存在として描く作者の姿勢に共感しました。結末で示される答えが感動的です。小さな本の未来は明るいのです。2018/06/19
二戸・カルピンチョ
25
まだ「むかしむかし…」と「おしまい」しか書かれていない小さな本が主人公。本達の世界では内容の書かれているページが増える事が成長する事らしいです。児童書なのでページ数も少なく仕方がない事ですが、もっと掘り下げて欲しい、と「悪い癖を持った大人」は思います。捲る手を止めて考えたくなる記述がそこここにあるのです。深い、でも楽しいお話でした。全部の「紙で出来た文字が書いてあるもの」に幸あれ!2018/09/30
ベガ@あやめ
18
部長のオススメ本。本の擬人化。人間が出てこなくて、本だけで進められるお話。すごい発想だと思った。おもしろすぎるでしょ。本が好きなら読んでおきたい一冊2015/11/01
しげ
8
まだ「むかしむかし」と「おしまい」しか書かれていない、ちっちゃなお話ちゃんは、大きくなったらどんな本になれるのか気になってしかたありません。学校のお友だちはどんどんページが増えていっているのに、と焦るところがかわいらしかったです。スペインのお話を翻訳したものなので、ちょっとした表現にピンとこないことがありました。それも含めて、独特の雰囲気を持った、不思議でかわいらしいお話でした。2012/11/28
psucal
4
「一人前にならないうちは、何にでもなれる」2019/06/02