• ポイントキャンペーン

必読系!ヤングアダルト
ジャマイカの烈風

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794918345
  • NDC分類 K933
  • Cコード C0397

内容説明

ジャマイカの農園から故国イギリスへと船出した子供たちを待ち受けていたのは、海賊船の襲来だった。その日から海の男たちと子供たちの奇妙な船上生活が始まる。突発した殺人事件をめぐって、無邪気な幼い心がもたらした恐るべき結末とは―。人間についての真実を天啓のように示した、『蠅の王』にも通ずる伝説的古典。

著者等紹介

ヒューズ,リチャード[ヒューズ,リチャード][Hughes,Richard]
1900‐76年。イギリス生まれ。オクスフォード大学に学ぶ。在学中から旅や冒険を好み、乞食や街頭画家をしながらヨーロッパ、アメリカ、西インド諸島、近東を転々と放浪。この体験を生かして一幕劇や詩を書き、好評をえる。1929年に処女小説『ジャマイカの烈風』、38年に『大あらし』を発表して幅広い読者を得、人間性と時代への鋭く深い洞察を織りこんだこの二つの秀れた海洋小説で、文学史上にその名を不朽のものとした

小野寺健[オノデラタケシ]
1931年、横浜生まれ。東京大学大学院英文科修了。横浜市立大学名誉教授、日本大学・文化学院講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

233
プロットはシンプルだが、難解な小説である。初版は1929年だが、物語の時間は19世紀末あたりに置かれている。舞台は英領(当時)ジャマイカの沖合。ジャマイカといえばカリブ海、カリブ海といえば海賊だ。これはそんな海賊に拉致された子供たちの物語。まず構成上よくわからないのが、第2章の末尾に置かれたマーポール船長の手紙。そして、同行していた子供たちの一人ジョンの失踪。他の子供たちは、このことをすぐに忘れてしまうのだ。さらにはエミリーの引き起こした事件。"Enfants terribles"を描いたと解すべきか。2015/07/30

遥かなる想い

188
1929年に書かれたこの本、正直うまく読み取れなかった。ジャマイカから英国に行く途中で海賊にあって乗っ取られる…まさに子供たちの冒険の物語だが、読みながら少し怖かった。無邪気なのはどこまでなのか…そして大人はそんな子供たちにどう接していいのかわからに…戸惑いと無邪気さと残酷さが混在している…そんなお話だった。2016/10/01

absinthe

164
面白かった!なんと洋上で海賊に囚われる。囚われた子供たちと騒動の顛末を描く。健気に生きる子供たちの生き生きした描写。子供の適応力、未熟さ、残酷さ、強かさ。死の描写はどれもあまりにもあっさり。それにしても大人が思い描く子供の世界が如何に発想が貧困なのか。救われた子供たちへの好奇の眼とステレオタイプの共感。大人の都合の醜いこと。子供時代の発想はもっと豊かだったよな。 2021/08/12

まふ

117
英国からの移住者2家族が子供たちだけをジャマイカから英国に還すための途に就いたその船が海賊に乗っ取られる。ところがその海賊は「平和主義」的海賊の連中であり、子供たちはその海賊船の中で思い切り遊びまわり、海賊たちも一緒に楽しむ。なんだか嬉しくなる設定だが、海賊は行き詰って子供たちをオランダ船に乗せてあげ、自分たちは捕まってしまう。その海賊たちの裁判まで話は続くが、こんな心の優しい海賊ならば、捕まってもいいと思ってしまいそうな物語だった。ただし、結末はケジメがついた形となり、少し悲しかった、G1000。2024/02/20

扉のこちら側

87
2016年343冊め。【176/G1000】ジャマイカから英国へ向かう船上で海賊の襲来を受け人質になった子どもたち。大人とは違う倫理の物差しとでもいうのだろうか、独自の価値観が大人の法的規範とぶつかる話。殺人事件を巡って、幼い心がもたらした結末。中盤で子どもの自我の目覚めが描かれているのだが、そこからの展開は面白かった。(恐るべき)子どもを描いた話であるが、児童書ではない、これは大人が読むべき話。2016/05/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/58044
  • ご注意事項

最近チェックした商品