内容説明
「赤烏の葡萄酒を飲み干したか、ともよへさきよ。さあ、目覚めよ！」不思議な呪文を唱えると、精霊を宿した小船は、広いみずうみへと滑りだしていった。赤ん坊の時分に魔女にさらわれた少女バーダロンは、ある日森の精の知恵を借り、湖畔の小屋から逃亡する。「無の島」「老若の島」「無為豊穣の島」…。流れ着く不思議の島々での驚異の冒険は、やがて少女を運命の出会いへと導いていく。息もつかせぬ物語の力で圧倒する、エンターテインメント・ファンタジーの傑作。
著者等紹介
モリス，ウィリアム［モリス，ウィリアム］［Ｍｏｒｒｉｓ，Ｗｉｌｌｉａｍ］
１８３４‐１８９６年。イギリス・ヴィクトリア朝の詩人。装飾芸術家。社会主義運動家。ケルムスコット・プレスの創始者。民衆文化に基本を置く総合芸術としての装飾という考えをつらぬき、その実践を運動として展開した。死後百年を経て、その活動は文明批判の発光源としてますます輝いている
斎藤兆史［サイトウヨシフミ］
１９５８年、宇都宮生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授
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感想・レビュー
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syaori
22
中世のような世界を舞台にしたファンタジーです。主人公は幼い頃に魔女にさらわれた少女バーダロン。成長し、魔法の船を奪って魔女の元から逃げ出した彼女が着いた先は魔女の姉が治める島でした。そこには恋人と引き裂かれた３人の女性が捕らえられていました。彼女たちから恋人を探し出してほしいといわれ、冒険が始まります。魔女、森の聖女、魔法の船とファンタジーの魅力満載。出てくる女性も騎士様たちも美しく、湖や森なども魅力的に描かれ、ロセッティやウオーターハウスの絵を髣髴とさせる世界観で素敵です。不穏な空気になって下巻へ。2016/04/28
alpha_ralpha
1
ゴールデンウィークに一気読み。王の島や女王の島など、島々の幻想性は、登場人物たちの性欲のパワーに打ち消されてるような…2019/05/04
cecilia
0
登録しようと思ってもいつも題名を忘れてた本… おもしろかった。
