オーウェル・小説コレクション 〈2〉 ビルマの日々

オーウェル・小説コレクション 〈2〉 ビルマの日々

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  • サイズ B6判/ページ数 368p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794914521
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

NAO

55
イギリス人のビルマ人に対する差別意識。ビルマ人社会の権力争い。イギリス人の間の内輪もめ。オーウェルはこの作品で、植民地支配の不正と害悪を訴えようとしたが、ビルマ社会の醜さばかりが浮き彫りにされ、何より不正行為で肥え太ったビルマ人がイギリス人を陥れるという結末は、ビルマ人への心象を悪くするものでしかなかったのではないだろうか。そして、何一つ解決策が示されず、話は中途半端なままで終わっている。だが、ここから垣間見れるビルマという国が持つ複雑さは、その後のビルマの内紛、不安定な政情を予言しているようでもある。2017/09/06

星落秋風五丈原

29
【ガーディアン必読1000冊】チーク材会社に勤める英国人フローリは35歳で独身、中肉中背、日に焼けて元の色がわからなくなっているが、贅肉もついていないし、髪も薄くなっていない。ここまで書いたところで言えば、なかなかの好男子だ。しかし日焼けしている割には、顔は憔悴しているように見え、頬はこけ、眼は落ちくぼみ、眼のまわりには隈がある。そして眼もとから口元にかけて左頬の上を流れるぎざぎざの痣があることを気にしている。金で買った現地妻を同居させているが、そのこと自体は英国人にとって、さほど特別な事ではない。2024/03/18

うらなり

29
ビルマは長らくイギリスの植民地であるインドのそのまた属州という二重の隷属状態に置かれていたが、独立運動がさかんになったころオーエルは19歳で英帝国警察官として1927年までの5年間を過ごした経験をもとにした小説のようです。豊かな自然のなかでインド人医師ベラスワミ、ビルマ人の悪徳小役人ウ・ポ。チン。英国から伴侶を求めてビルマに来た美人の孤児エリザベスなど小説の魅力的な役者がそろって民族の相克や人生の本質に迫ろうとする文章が素晴らしかったです。2021/05/21

takeakisky

1
マージナルな男。早くに両親を亡くし、年少の頃から外地暮らし。容姿も顔に大きな痣。どの世界にも受け入れられているようで、どの世界にも属せていない。根がない。そういう関係を選択してきた、せざるを得なかったフローリー。それが、深い関係を求めたい初めての衝動に翻弄される。オーウェルは、優しくみえて残酷な描写を重ねる。合わないよ、貴方達。愚かで馬鹿馬鹿しい破局。善良なまことの紳士と立派な奥様の全体主義的世界は、こともなげに続く。フローリー如きにインテリを感じさせる世界だ。まことに素晴らしい世界だ。2025/06/25

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