内容説明
ここは、カリフォルニア州・フレズノ。どこにでもありそうで、世界中どこにもない町。「マイ・ネイム・イズ・アラム」とそっとつぶやくたびに思い出す愛すべき町。貧しさを希望にくるんで生きる大家族の日々の喜びと哀しみを、ユーモアいっぱいに描く心洗われる名編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白のヒメ
51
ひたすら真面目で朴訥なアルメニア移民の家族の短編集。主人公があまり深く物事を考えずに、目の前の出来事を淡々と見ているので、読んでいるこちらも同じような目線になる。最後の短編に「周りの物事をひたすら信じる事が救われること」とあって、まさしくそれを地で行っている作品であり、そして作家自身であるのだろうなと素直に感心した。2016/05/11
ぱせり
8
アラムの出会った類稀な人々が、出来事とともに紹介される。驚きの価値観にびっくりだけれど、素晴らしい無形の贈り物をもらったような気がするのです。そういうものを浴びながら大きくなったのだとしたら、アラムが著者であろうとなかろうと、将来詩人になるしかないじゃないか、と強く思うのであった。 2013/07/08
baアタマ
1
1940年米。アルメニア移民の大家族の生活を少年(著者の分身というか?)を通して描く14の短編。サロイヤンの本は初めて読んだと思いましたが、「美しき白馬の夏」「サーカス」は知ってました。どこで読んだんだか。「雄弁家、従兄弟ディクラン」のおじいさんが孫のディクソンに言う人生経験に富んだことば好きです。「ものごとを考えようとすることをやめて、信じるのだ」という最後の短編に出てくる信条もまたいいと思いました。清水俊二さん訳 <晶文社文学のおくりもの28>2014/07/06
はる
0
あ〜〜〜〜〜〜好き………これは好き………サロイヤン初めて読んだけど完全に好き………幸せ溢れる話とかじゃないのに読んだ後の多幸感がすごい2016/07/30
司
0
ブラッドベリ「たんぽぽのお酒」のアルメニア移民版といった感じ。2015/04/09
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