出版社内容情報
自らが創造的な模範を示し、学校と地域の活性化に尽力する「校長先生」の新たな像。
実践例満載の学校改革アイディア集
校長の役割とは、何でしょうか。教育委員会と折衝する、書類の決裁をする、職員会議を主催するなど、様々なイメージがあると思います。
本書では、校長の役割は「学校のリーダーとして、イノベーション(新しくてよりよい何かを創造する考え方)の実践モデルになることだ」と述べています。校長がリーダーシップを発揮するためには、児童・生徒、教職員、保護者、地域社会にとって障害となるものを取り除き、問題に対する改善策を提示し、新たな可能性を捉え直すように働きかけることが大事です。校長室にこもって、教育委員会からのメールをチェックしたり、効率的に事務処理をしたりするだけでは、先行き不透明なこれからの学校の課題を克服することはできません。
校長は、学校の文化や風土に直接影響を与えます。校長の立ち居振る舞いや態度は、その学校の文化や風土のみならず、学校全体で何が起きているのかを明瞭に表します。あなたの学校の校長は、学校に関わる全ての人との間で、ポジティブで有益で思いやりのある関係を構築しているでしょうか。もしそうでないなら、本書を読み、様々な取り組みに挑戦してもらいたいと思います。
校長は児童・生徒の主体性や創造性を大切にするような実践を教師たちに率先して見せることで、イノベーションの実践モデルとなりえます。創造性を大切にする環境を整えれば、現代の教育課題を克服する手助けとなります。優れた学校では、すべての関係者が認められていると感じ、学校の教育活動に前向きに貢献しています。
本書では、児童・生徒、教職員、保護者、地域社会を中心においた学校改革のためのアイディアが満載です。コロナ禍の今だからこそ、今までの校長の役割を見直し、新たな学校の文化や風土を創造するべきです。すべての教員が主体的に学校づくりに参画するためにも、ぜひ読んでほしい一冊です。(翻訳協力者 紅谷昌元)
内容説明
「変わらない」学校からの脱却。教師の力を信じて、生徒・保護者とともに夢中になれる学校づくり。学校リーダーによる改革のためのアイディア満載。
目次
1 リード・ラーナーになる―校長は、学び続けるモデルを見せよう
2 C.U.L.T.U.R.E(文化)をつくりだす―リーダーが率先してはじめよう
3 関係を構築する―意図的に関係をもとう
4 学校の壁を取り払う―コミュニティーとパートナーになろう
5 生徒の声を拡散する―声を見える化し、周囲の人の支持を高めよう
6 生徒を学校の中心に据える―子どものための学校をつくろう
7 スーパー教師を見いだす―スペシャリストのチームを育てよう
8 教師も情熱を注げるプロジェクトをする―教師を励まして学びと成長を推進しよう
9 協働して学ぶ―仲間とともに成長しよう
10 マインドセットを変える―ネガティブ思考をやめよう
著者等紹介
サンフェリポ,ジョー[サンフェリポ,ジョー] [Sanfelippo,Joe]
小学校教師を経て、校長になり、2011年からウィスコンシン州のフォール・クリーク教育委員会で副教育長、そして現在は教育長として務めている。同教育委員会は、教育リーダーシップ国際センターより、2016年と2017年に革新的な教育委員会に選ばれた
シナニス,トーニー[シナニス,トーニー] [Sinanis,Tony]
ニューヨーク郊外のジェリコにあるカンティアグ小学校のリード・ラーナー(校長)を長年した後、現在はチャパクア・セントラル教育委員会の副教育長を務めている。校長として数々の受賞歴があり、「校長の資質向上に果たすツイッターの役割」をテーマに博士論文を執筆している
飯村寧史[イイムラヤスシ]
仙台市公立中学校主幹教諭
武内流加[タケウチルカ]
玉川大学大学院教育学研究科教育学専攻IBコース修了
長〓政浩[ナガサキマサヒロ]
高知工科大学教授。専門は英語教育(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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