内容説明
ローマ帝国滅亡後、混沌と戦慄の六世紀ガリア。時代は一人のたぐいまれな史家を得た。人間のあらゆる営みを活写した“ヨーロッパのはじまり”の物語。読書界待望の新訂版。
著者等紹介
トゥールのグレゴリウス[トゥールノグレゴリウス] [Gregorius Episcopus Turonensis]
538‐594。アルヴェルヌス(現在のクレルモン・フェラン)の名門の家に生まれた。12歳の頃から聖職者になるための勉教を始め、573年トゥールの司教になる。以来、死の直前まで自身の見聞および体験を書き綴った『フランク史』は、1400年以上にわたって愛読されて来た
杉本正俊[スギモトマサトシ]
1949年岐阜市に生まれる。早稲田大学第一文学部を卒業後、同大学大学院で志波一富教授に現代ドイツ文学を学ぶ。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Copper Kettle
3
講談社学術文庫のアンリ・ピレンヌ著「ヨーロッパ世界の誕生」で西ローマ帝国滅亡後、ゲルマン民族はローマ世界を承継したが、イスラムの台頭により西欧文明の枢軸は地中海から北方へと移動したという説明を知り、俄然興味を持つことになった北方のゲルマン民族の王国フランク。そのメロヴィング朝初期の歴史を同時代に生きたトゥールの司教グレゴリウスが記録した書物。王国がキリスト教と結びついて発展したことや、王と教会の緊張関係なんかも書かれている。さらに6世紀がどういう世界だったのかおぼろげながら知ることも。まさに「人類の名作」2025/07/20
-
- 和書
- 音楽と音響と建築