内容説明
時代の最先端で闘い続けたヴィリリオの思想的歩み、その到達点。「速度の政治経済学」の提唱を通じ、人類社会の光と闇の実体に迫る。「私たちの今」と「生きる身体」の解放のために。
目次
序 時間爆弾(戦時;時間に対する戦い)
1 時間バンカー(考古学;速度学)
2 遺伝子爆弾(優生学;科学の事故)
結 黄昏の夜明け
著者等紹介
ヴィリリオ,ポール[ヴィリリオ,ポール] [Virilio,Paul]
1932年パリ生まれ、2018年9月没。思想家、芸術家、建築家、都市計画専門家、建築専門校(ESA)教授・学長、出版編集者、社会活動家
土屋進[ツチヤススム]
大学非常勤講師。現代社会、文化、思想に幅広い関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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保山ひャン
1
セミオテクストのシルヴェール・ロトランジェを聞き手に、ポール・ヴィリリオが建築からアート、現代思想に至るまで、自らの歩みをたどっていくインタビュー。ヴィリリオは2018年に亡くなったが、この本は2002年に原書が出版されている。速度学(ドロモロジー)以降のヴィリリオはよく翻訳を読んでいたが、建築時代のことはほとんど知らなかったので面白かった。「斜め空間機能(フォンクシオン・オブリック)」など、フラフラよろけながらでないと歩けない我が部屋のことが頭に浮かんで離れなかった。2020/05/09