写真記録・三島由紀夫が書かなかった近江絹糸人権争議―絹とクミアイ

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写真記録・三島由紀夫が書かなかった近江絹糸人権争議―絹とクミアイ

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  • サイズ A5判/ページ数 203p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784794811189
  • NDC分類 366.66
  • Cコード C0021

出版社内容情報

日本を震撼させた熾烈な労働争議の全貌を200点超の写真で再現!世論を喚起し前近代的経営を倒した歴史的闘争がいまよみがえる。 昭和29(1954)年、106日間に及ぶ日本最大級の労働争議「近江絹糸人権争議」が発生し、国民の目を釘付けにした。その10年後、三島由紀夫がこの争議を題材とする長編小説『絹と明察』を世に出している。ところが、関係者に取材をしたはずの三島、なぜか争議の詳細を作品に書き込まなかった。
 集団就職で工場に勤めた中卒労働者たちと本社の一流大卒エリートたちが見事に一致団結して経営者に立ち向かったこの比類なき争議を詳しく調べていくと、実に興味深い人間と社会の実相が浮かび上がってくる。労働組合を一貫して敵視し続けた経営者。やがて自殺者まで出るに至る凄絶な緊張感。会社側に肩入れする不可解な警察の介入。解放されたはずの若者たちを襲った「もう一つの争議」等々、そこにはいくつもの特異性と謎がある。
 この争議について記した文献のほとんどは彦根工場における活動を中心に描いているが、実は大阪、大垣、富士宮、東京など各地同時多発の全国規模の争議であった。また、一口に争議といっても、ストライキ、ロックアウト、ピケッティング、乱闘、セスナ機からのビラまき、製品ボイコット、不当労働行為、オルグ合戦、募金活動、銀行や省庁への陳情、政治家の動員、真相発表会、裁判闘争などなど、労使双方が多様な戦術を繰り広げ、マスコミ、警察、暴力団、国会すらも巻き込む総力戦であった。そして各地の現場には、仲間を守って闘い抜いたヒーローたちがいた。
 争議を経験した若者たちもいまや80歳を超えている。筆者は存命のヒーローたちにお会いして、当時の写真を前に心ゆくまで語ってもらった。するとお話を聞くうちに、写真の中から被写体が飛び出してきて、この事件の謎を解きはじめた!――まるでタイムスリップである。
 争議勃発から65年が経過し、平成が終わりつつある現在、働く人びとや経営者が本書を読んで(見て)何を感じるか、ぜひ知りたい。そして、叶うことなら200点を超える未公開写真を掲載した本書を、三島に見せびらかしてやりたい。(ほんだ・かずなり)

本田一成[ホンダカズナリ]
著・文・その他

内容説明

昭和29年、106日間に及ぶ日本最大級の労働争議「近江絹糸人権争議」が発生し、国民を釘付けにした。この労働争議を取材した三島由紀夫は小説『絹と明察』を世に出しているが、なぜか争議については書き込まなかった。この争議について書かれている本は彦根工場におけるものがほとんどだが、実は大阪、大垣、富士宮、東京などを含む同時多発の全国規模の争議であった。ストライキ、ロックアウト、ピケッティング、乱闘、セスナ機からのビラまき、製品ボイコット、不当労働行為、オルグ合戦、カンパ、銀行や省庁への陳情、政治家の動員、真相発表会、裁判闘争など労使の多様な戦術が交錯し、マスコミ、警察、暴力団、国会すらも巻き込む総力戦となった。それゆえ、各地に仲間を守ったヒーロー達がいた。著者は80歳を超えている存命のヒーローと会い、当時の写真を前にして語り合った。すると、被写体からヒーローが飛び出して、争議の謎解きがはじまった!

目次

第1章 争議の前
第2章 ついに組合が結成された
第3章 争議の実像
第4章 争議終わる
第5章 全繊同盟
第6章 もう一つの争議
第7章 いま、平成末期

著者等紹介

本田一成[ホンダカズナリ]
國學院大學経済学部教授。博士(経営学)。人的資源管理論、労使関係論専攻。1965年生まれ。法政大学大学院社会科学研究科修士課程修了。主な著作に、『オルグ!オルグ!オルグ!労働組合はいかにしてつくられたか』(新評論、2018年度「日本労働ペンクラブ賞」受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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てまり

2
活き活きした写真が印象的。理念だけでなく、自分たちで考えて決定し、事態を動かしていく楽しさがあったんだろうな。2024/01/08

Hisashi Tokunaga

1
ゼンセン同盟が斯く戦った歴史もあったことがわかった。三井三池前の大きな戦いに組合が勝利した画期でもあったようだ。だからこそ総評と劃したのだな。近江絹糸夏川社長を、三島は悪の権化者として描きたかったのが「絹と明察」の執筆動機と、伝聞で聞いたと筆者はいうが果たして本当?昭和30年初めの行員諸氏の写真集が正に<戦後・昭和>を正しく伝えていることが本書の大きな価値だと思う。2019/07/04

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