震災復興と地域産業〈6〉復興を支えるNPO、社会企業家

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794809940
  • NDC分類 602.12
  • Cコード C0060

出版社内容情報

東日本大震災は大津波と放射能災害という未曾有の事態を引き起こし、人びとの生活基盤、地域の産業基盤を崩壊させた。この点、地域産業や中小企業の復旧に対して、設備投資金額の4分の3を補助する「グループ補助金」の役割は大きかった。これにより、約一万の企業が事業用設備を回復させている。また、事業用仮設施設の無償提供により、3000を超える事業所が仮の操業環境を回復させた。
 1995年の阪神・淡路大震災の際には、多くのボランティアが被災地を訪れ、被災者の生活支援に大きな役割を演じ、日本の「ボランティア元年」といわれるほどの高まりをみせた。今回の東日本の場合は、被災者の生活支援に加え、多方面にわたる復興支援が行われている。被災直後の漁船の提供、事業用仮設テントの提供、カキやサケのオーナー制、復興ファンドの提供などがみられた。さらに、NPO、社会企業家、民間企業のCSR(企業の社会的責任)部門等が、継続的な支援を意識した興味深い活動を重ねている。
 被災地の多くは従前から条件不利地域であり、人口減少・高齢化が著しく進んでいた。今回の被災により、さらに人口を大きく減少させている。帰還を願っている年配者たちは、「若者のいないまちは、終わりだ」とつぶやいている。地域産業の復旧・復興、雇用の場の提供、さらに進んで希望に満ちた新たな産業の創設が、不可避なものになっている。
 本書ではそのような点を意識し、被災の各地で取り組まれているNPOや社会企業家による産業復興支援、新たな事業創出支援等の取り組みに注目していく。被災各地では必死の取り組みが重ねられている。NPOや社会企業家たちはその現場に寄り添い、復旧・復興、その先の新たな事業創造を支えるべく活動している。過去の世界に前例のない、急激な人口減少・高齢社会に向かいつつある私たちにとって、被災地の復興と新生はいまや新たな「希望」となっているのである。(せき・みつひろ)

【著者紹介】
1948年生まれ。明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授。博士(経済学)。東日本各地の震災復興・産業再生にアドバイザーとして携わる。代表作『東日本大震災と地域産業復興 ?T~?W』『鹿児島地域産業の未来』のほか、本シリーズ『震災復興と地域産業 1~5』など編著書多数。

内容説明

被災地では現在に至るまで、NPOや社会企業家、民間企業のCSR部門などが、被災者の生活再建、事業者・地域産業の復興を支えるべく、継続的な取り組みを重ねている。本書ではその中から14のケースを取り上げ、「社会」を意識した支援活動の意義を抽出する。それは人口減少・超高齢化に直面した私たちの「社会」全体に多大な示唆を与えることだろう。

目次

地域産業復興に向かうNPO、社会企業家
第1部 事業基盤への支援(三陸牡蛎復興支援プロジェクト―復興牡蛎オーナー制度(アイリンク)
クラウドファンディングと信用金庫の挑戦―社会企業家向け金融の創出(ミュージックセキュリティーズ、気仙沼信金) ほか)
第2部 地域の交流・復興支援(岩手県釜石市/活動の拠点化と広がり―ネットワークを結ぶ(三陸ひとつなぎ自然学校)
福島県浪江町/全町民避難のなか、「避難弱者」に寄り添う―二つのNPO法人の取り組み(コーヒータイム、Jin) ほか)
第3部 起業支援の推進(岩手県大槌町/復旧・復興を通じて社会課題に向かう―社会企業家のインキュベータ(おらが大槌夢広場)
宮城県女川町/中間支援組織としてアントレプレナーシップを育む―未来への希望を育てる(アスヘノキボウ) ほか)
第4部 新たな可能性に向かう社会企業家(岩手県大船渡市、大槌町/復興における社会的企業の役割と課題―被災した女性たちによる取り組み(浜のミサンガ環、刺し子)
宮城県石巻市(旧雄勝町)/地域資源の価値を大切に、教育を軸としたまちづくり―限界化したまちに向かう社会企業家(Sweet Treat 311) ほか)
復興支援への取り組みから学ぶ―継続支援、仕組みへの支援、最後の一マイルまでの支援
宮城県南三陸町/広大な浸水域で最初に再開した女性企業家―海の男たちを支える(大森屋商店)
岩手県釜石市/被災後最初に設立された水産加工企業―地域に雇用を生み出す(釜石ヒカリフーズ)

著者等紹介

関満博[セキミツヒロ]
1948年富山県生まれ。1976年成城大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。専修大学助教授、一橋大学大学院商学研究科教授を経て、明星大学経済学部教授、一橋大学名誉教授、博士(経済学)。岩手県東日本大震災津波からの復興に係わる専門委員、宮城県気仙沼市震災復興会議委員、福島県浪江町復興有識者会議委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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suzuki hirokazu

3
NPOや社会企業家が被災地で取組む、生活再建や地域産業の復興といった14の事例を取上げ、今度の社会企業の方向性を述べたもの。個人的に、「気仙沼信金」や「ミュージックセキュリティズ」といった金融的側面からの取組み、「三陸ひとつなぎ自然学校」の地域のネットワークを結ぶ取組み、「Bridge for Fukushima」が行う地域中小企業支援が印象的。本書だけだとさらっと事例が紹介されているだけなので、もっともっと中身が知りたいところ。誰か紹介していただけないでしょうか。飛んで駆けつけますんで。2015/04/27

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