フォトジャーナリストが見た世界―地を這うのが仕事

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フォトジャーナリストが見た世界―地を這うのが仕事

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794809766
  • NDC分類 070.17
  • Cコード C0036

出版社内容情報

この地球上では、数え切れないほどの人々が不自由で過酷な暮らしを強いられている。紛争やテロ、悪政など、人為的な要因によるケースもあれば、自然災害に起因する場合もある。そしてこれらの要因は、必ずと言ってよいほど貧困をもたらしている。筆者は、そうした戦争・紛争、自然災害の被災地などで、人々がどのような苦難に直面しているかを、写真を通じて多くの人に知らせることを仕事としている。
 2001年9月11日、ニューヨークは地獄絵の様相を呈した。そのとき筆者は、市内にある出版社に勤めていた。それゆえ、その現場をカメラに収めることができた。そして翌月、タリバン政権が国際的なテロ組織アルカイダを匿っているとして、アメリカ軍はアフガニスタン攻撃を開始する。タリバン政権は崩壊したものの、長く続いた紛争や干ばつが影響し、アフガニスタンの貧困はアジア最悪の水準まで落ち込んだ。筆者が初めてアフガンに入国したのは、カブールが陥落した数か月後のことである。そこで見た現状とは……。
 また2010年、アメリカ大陸最貧国のハイチでは、未曾有の大地震によって多くの人々の命が失われた。行政がほとんど機能しなかったために20万人以上もの人が亡くなったのである。そこで目の当たりにした震災の現場とは……。
 2011年の東日本大震災の際も、直後に現地に赴いて写真を撮った。こうして、日本人が普段考えている「豊かさ」とは遠くかけ離れた生活を送る人々の姿に触れながら、フォトジャーナリストとして一体何ができるのか、フォトジャーナリストの使命とは何かを日々探究し続けている。
 しかし、こちらの生活も決して豊かなものではなく、悩みは尽きない。「地を這う」仕事をめぐる葛藤も含め、自分をさらけ出しながら、「フォトジャーナリストという仕事」について綴ってみたのが本書である。さまざまなメディアで日常的に目にする報道写真がどのようにして撮られているのか、またその裏側に何が潜んでいるのかを、本書を通して考えていただければ幸いである。(かわばた・よしふみ)

【著者紹介】
ペンシルバニア州立大学卒業後、ニューヨークの出版社や東京の撮影事務所を経てフォトジャーナリストとなる。難民キャンプや戦争・災害被災地での取材を行っている。2014年、5枚組写真「シリア難民の子どもたち」がJPS日本写真家協会主宰コンテストで金賞を受賞。

内容説明

これまで筆者は、自然災害の直後に現地に赴いて写真を撮り、雑誌などで発表をしてきた。もちろん、東日本大震災の時もすぐさま足を運んだ。物質的な豊かさとは遠くかけ離れた生活を送る人々を目の前にし、フォトジャーナリストとして一体何ができるのか、またその使命とは何か、などを追究しながら活動を続けているが、こちらの生活も決して豊かではない。悩みは尽きず、葛藤の中でもがきながら生きている筆者だが、「フォトジャーナリストとはいかなる仕事なのか」、そんな疑問に答えるために本書で自らをさらけ出した。普段、当たり前のように見られているドキュメンタリー写真が、どのようにして撮られているのか、またその裏側に何が潜んでいるのかを本書を通して考えていただきたい。

目次

プロローグ 地を這うように(割に合わない取材の対価;講演会で青春大暴走?;フリーランスの悲哀;カメラ機材は命と対等?;仕事は選らんでられん)
第1章 紛争と地雷(戦乱のアフガニスタンを歩く;ベオグラードで見た夢;再訪、地雷大国アフガニスタン;ジャングルの地雷原)
第2章 震災(最貧国ハイチを襲った巨大地震;東北大震災で流した涙;トルコ大地震と、ある日本人の記録)
第3章 国際政治・社会(人生観を変えた衝撃の9・11;人生最悪の日―ニューヨーク市警に逮捕される;理想国家キューバの現実;沙漠化する地球)

著者等紹介

川畑嘉文[カワバタヨシフミ]
1976年生まれ、千葉県出身。アメリカペンシルバニア州立大学卒業。専攻は国際政治。ニューヨークの出版社、東京の撮影事務所勤務を経てフリーのフォトジャーナリストとなり、世界各地を訪問。雑誌などに写真と原稿を寄稿。2011年、「地雷原の女性たち」がJRPリアリズム写真集団主宰コンテスト「視点」に入選。2014年、5枚組写真「シリア難民の子どもたち」でJPS日本写真家協会主宰コンテストで金賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

shikada

18
9.11、アフガン、ハイチ大地震、3.11などの取材を通して、フォトジャーナリストの仕事を語る一冊。9.11の時に現場近くにいたことがきっかけで写真の仕事に目覚めたそうで、なんとも劇的。あとフリーのカメラマンの収入面はかなり厳しいそう。海外渡航の仕事の場合、赤字になるのがしょっちゅうで、写真関係の雑多な仕事をたくさんこなしてどうにか食っている。誰でも写真や動画を取れるようになったことも影響しているとか。2021/07/22

Kazuo Ebihara

0
ニューヨークで警察に逮捕、拘留されたり、 アフガニスタンの地雷原に危うく足を踏み入れそうになったり、 旅先で病気になったり、高価なカメラレンズを一瞬で駄目にしたりと、 次々にトラブルに襲われたが、とにかく明るい川畑さんは、 NGOの仲間や現地の人に助けられ、危機を乗り切っていった。 著者の撮る写真は、ヒューマニズムに溢れている。 フォトジャーナリストの仕事とは何か、使命とは何かを伝えた好著。 「地を這うのが仕事のフォトジャーナリストって、危険ですよね?」 「安心して下さい。這いてますよ~」って。 2016/01/02

Kunio Hanaoka

0
やはり現場の話はたいへん説得力がある。取材したアフガニスタン・ベオグラード・カンボジア・ハイチ・トルコ・東北地方・マンハッタン・キューバでの取材の様子を語る。とにかく、すごい。不肖宮島もすごかったが、こちらも負けていない。報道カメラマンには絶対なれないと思った。2014/08/30

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