シリーズ近江文庫<br> 古民家は語る―受け継がれてきた暮らし

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シリーズ近江文庫
古民家は語る―受け継がれてきた暮らし

  • 吉見 靜子【著】
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  • 新評論(2013/12発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784794809582
  • NDC分類 521.86
  • Cコード C0052

内容説明

伝統的な住環境と生活文化の再発見!滋賀県に数多く残る古民家、そこに息づく意味や美を考察。

目次

序章 民家の類型と分布
第1章 湖北の民家
第2章 湖東の民家
第3章 湖南の民家
第4章 湖西の民家
第5章 宿場町の町並みと民家

著者等紹介

吉見靜子[ヨシミシズコ]
京都府出身。京都工芸繊維大学工芸学部意匠工芸学科卒業。滋賀県立短期大学工業部建築学科助手を経て、岐阜女子大学家政学部住居科教授。岐阜女子大学名誉教授。現在、住文化調査研究所代表。専門分野は住環境の歴史とデザイン。昭和40年代後半以降、滋賀県の民俗文化財調査、近代建築調査、中近世古道調査、近世民家調査などの教育委員会が行った民家調査を行い、また、岐阜県と滋賀県の市町村の民家を主とする歴史的建造物の調査を行っており、その成果を多数の報告書にまとめている。平成17年に地域文化の振興と功績により、文部科学大臣表彰を受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

これまで私は伝統的な民家を調査し、その建築形式を明らかにしてきた。訪れる度に、そこに住み続けておられる人々の思いや伝承されている生活文化などに感銘を受け、それを真摯に受け止めることによって「伝統的な民家」の特性を抽出してきたが、本書ではその舞台を滋賀県に絞って紹介することにした。
 ご存じのように滋賀県は、中央に琵琶湖があるため、湖北・湖東・湖南・湖西という四つの文化エリアに分けられる。また、京と江戸を結ぶ交通の要衝ということもあり、いにしえの時代より多くの人々が往来してきた。そのため江戸時代には宿場町が形成され、地元の形式を基盤に、街道文化の影響を受けて特有の民家形式が形成された。現在、余呉型・湖北東型・湖北西型・湖東型・湖南型・安曇川流域型と呼ばれる民家が県内に数多く残っている。本書では、写真や間取り図を掲載しながらそれぞれの特徴を詳しく述べている。
 実測調査を行い、図面を作成することにより、民家の形式と構造が明らかになる。また、住民などからの聞き取り調査により、住まいする人々の「誕生」から「生」、「死」に至る一生のすべてが「家」で営まれていたことも分かる。この「家」という空間は、形式・構造を基盤とし、代々受け継がれてきた住民の思いが重層しているため濃密なものとなっている。それは、構造材である部材にまで意味付けとシンボル化が行われ、そこに心の有り様が表現されていることからも明らかである。
 気候・地理的条件や伝播された文化などの影響を受け、地域ごとに特有の形式(平面構成・構造・意匠)がつくり出されてきたわけだが、それらの条件を異にすることによってまた別の形式も生み出されてきた。例えば、小規模民家はその地域の原初的形式を示唆しており、規模を拡大することで生活の利便性や誇り、そして明るさなどを取り入れてきた。そして大規模民家では、素材や技術の素晴らしさだけでなく、絵画・工芸で部屋を飾るなど「美」の追求といった嗜好も見られる。人々が「生きてきた」証の一端が、古民家の中で行われてきた様々な行事に表れているのだ。古民家は、私たちに何を語りかけているのだろうか。(よしみ・しずこ)

【著者紹介】
京都府出身。京都工芸繊維大学を卒業後、滋賀県立短期大学助手を経て、岐阜女子大学教授。現在、同大学名誉教授、住文化調査研究所代表。専門は住環境の歴史とデザイン。2005年、地域文化振興への功績により、文部科学大臣表彰を受ける。