内容説明
本書の舞台は滋賀県近江八幡市島町。戸数60戸の、ありふれた農村集落。静かで平穏なこの地域に「ほんがら松明の復活」という出来事が起こった。加えて、復活の過程をたどる映画までもが制作された。こんな小さな何もない集落で、なぜ今「ほんがら松明」が復活したのか。こんな小さな村に、いったい何が潜んでいるのだろうか。著者は素朴な疑問とともに地域へ足を踏み入れた。著者がそこで見たものは、長老たちの思いをしっかりと受け止め、未来へ引き継ごうとする次の担い手達の姿だった。
目次
第1章 初めての近江来訪
第2章 近江八幡の松明行事
第3章 ほんがら松明復活のきっかけ
第4章 松明をつくるために
第5章 ほんがら松明のつくり方
第6章 いよいよ祭りの日がやって来る
第7章 例祭当日
第8章 島町の存在のために―「地域づくり」の気運
最終章 島町の未来を紡ぐ
著者等紹介
水野馨生里[ミズノカオリ]
1981年、岐阜市生まれ。慶応義塾大学総合政策学部卒。在学中、カンボジア・クメール伝統織物研究所でのフィールドワークを通じて、自分にとっての伝統・文化を模索し始める。2004年、一時生産が中止されていた岐阜市の伝統工芸品「水うちわ」の復活を職人や仲間とともに試みる。水うちわが再びつくられ、使い続けられるためには、自然と調和した暮らしの文化・知恵が紡がれていかなければならないと実感。現在、自然と寄り添った暮らしが色濃く残る集落、郡上市石徹白で生きる知恵と自然の恩恵を授かりながら生活を営むべく、移住計画進行中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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