ブルターニュ紀行―野を越え、浜を越え

個数:

ブルターニュ紀行―野を越え、浜を越え

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

  • サイズ A5判/ページ数 323p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784794807335
  • NDC分類 955
  • Cコード C0098

内容説明

若き日のフローベールが、友人とふたりでフランスの辺境の地を歩き回った旅の記録。当時の地方の景観や風俗が、生き生きとした筆致で描かれていると同時に、稀有な作家の誕生を予感させるような、さまざまな散文の実験も試みられている。

目次

第1章 ブロワからトゥールまで
第2章 トゥールからラ・メユレまで
第3章 ナントとクリッソン
第4章 ナントからカルナックまで
第5章 カルナックからプルアルネルまで
第6章 プルアルネルからジョスランまで
第7章 ボーからポン=ラベまで
第8章 ペンマールからランドナデックまで
第9章 クロゾンからサン=ポルまで
第10章 モルレーからサン=マロまで
第11章 サン=マロ、コンブール、モン・サン=ミシェル
第12章 レンヌからコーモンまで

著者等紹介

フローベール,ギュスターヴ[フローベール,ギュスターヴ][Flaubert,Gustave]
1821‐1880。フランス・ノルマンディー地方、ルーアン出身の作家。少年のころから文学に熱中し、創作を始める。やがて『ボヴァリー夫人』(1857)の成功によって世に認められ、以後『サランボー』(62)、『感情教育』(69)と小説を発表し、地歩を固める。その作風から、19世紀のいわゆる写実主義文学の代表者と見なされているが、小説技法や言語観の革新性によって、20世紀以降の文学にも少なからぬ影響を及ぼしている

渡辺仁[ワタナベジン]
1951年、神奈川生まれ。現在、明治学院大学非常勤講師。専攻、近代フランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

出版社内容情報

「1847年5月1日、午前8時半、ひとつに溶け合って以下に続く紙をインクで汚すことになる二個の単子は、ヒースやエニシダに囲まれて、あるいは広漠とした砂浜の波打ち際に行ってくつろぎたいと思い、パリをあとにした。」
 本書の冒頭の一文に言われる「二個の単子」とは、ギュスターヴ・フローベールとその友マクシム・デュ・カンである。ふたりの青年はまさしくこの日この刻限に、開通間もない鉄道に乗り込んでパリを出発し、ロワール河流域を経て、ブルターニュ地方へと足を踏み入れる。ブルターニュ―それは今日でもケルト文化の影響を色濃く残す、フランスでも特異な一地方であるが、一九世紀の中葉には、パリを中心とした文化圏からはさらに隔絶した、〈異世界〉であった。文学的野心に燃えるふたりの無名の若者は、何かに憑かれたかのように、この辺境の地を、馬車、舟、そしてとりわけゲートルを巻いた健脚で、移動して回る。
文学を志す者の当時の嗜みとして、旅行中にとられた詳細なメモをもとに、共著をめざして旅行記が書かれる。結局日の目を見ることのなかった旅行記の、フローベール担当分を訳出したのが、本書『ブルターニュ紀行』である。そこにいるのは、創作を試みつついまだ己の文体の発見に至らない、ロマン主義の残映のうちにある文学青年であるが、その豊かな感性と冷徹なまなざしが〈異質なもの〉にじかに触れ、その経験が文章化されようとするとき、ここに、『ボヴァリー夫人』以下の後年の傑作の誕生を可能とするような、真に独創的な視点と散文が胚胎する。読者は、ユニークな旅の物語を味わいながら、作家が作家になる過程に立ち会うことになろう。