出版社内容情報
【環境保全と地域経済】所有が特定の個人によらない、いわば共同の資産「コモンプール財」に着目し、自然と人間の持続的発展に向けた新たな視点から、日本の将来を模索する。
本書は、コモンプールの外部性を回避するための管理・運営システムとして、地域の集団的行為に着目する。分析の垂直軸は、人々が地域環境財についていかにコミットし、その管理・運営システムをどのように構築していくかという視点であり、水平軸は、地域の社会的厚生をどのように総体として高めていくかという個別的な地域開発、あるいは地域環境財の持続的利用の視点である。地域活動の重要性ならびに有効性を、コモンプールの視点から論説する。*「コモンプール財」:所有が特定の個人によらない、いわば共同の資産のこと。
内容説明
自然と人間の持続的発展に向けた新たな視点。
目次
第1章 コモンプール財と公共政策の課題
第2章 私的財、公共財およびコモンプール財
第3章 コモンプール財と地域環境の保全
第4章 コモンプール財と地球環境の保全
第5章 開発途上国における最適環境政策
第6章 コモンプール財とエコツーリズム
第7章 エコツーリズムと地域開発
第8章 地域の環境保全と開発政策
第9章 自然環境と希少性動物保護問題
第10章 森林コモンプール財の保全と経営
著者等紹介
薮田雅弘[ヤブタマサヒロ]
1954年、岩手県生まれ。1981年、九州大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。福岡大学に勤務、1987~1988年ロンドン大学(LSE)客員研究員を経て、1999年より中央大学経済学部教授(博士「経済学」、公共政策、環境経済学などを担当)
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