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出版社内容情報
今日の風力発電機のモデルを確立したデンマークをはじめ、各国が開発にしのぎを削る産業としての風力発電機の技術開発の過程をドイツ、オランダ、、そして日本の間で比較する。
最近、風力発電への注目が一気に高まっている。これまでは、環境保護といった視点や、分散型エネルギーということから「市民派」と呼ばれるような人々が、いわばロマンを託しながら風車について語ったりしていた。しかしながら、風力発電は現在、一つの確立した産業となっている。ヨーロッパで開かれる風力発電に関する国際会議のプログラムには、市民派のような立場からのプレゼンテーションは皆無である。本書は、いまや各国が開発にしのぎを削る産業としての風力発電機の技術開発の過程を、デンマーク、ドイツ、オランダ、そして日本の間で比較したものである。今日の風力発電機の標準的なモデルを確立したのはデンマークである。デンマークでは、社会構造がフラットであるという伝統をもっている。技術開発の場合も、高度な技術や知識を備えたエンジニアや大学の研究者と伝統的な職人の技能の間にも上下の分け隔てなく、協力して技術開発を進めることが珍しくない。風力発電機の開発にあたっては、このようなデンマーク固有の社会構造が非常にうまく機能し、政府が中心となって開発を進めたオランダや、大学研究者が指導したドイツに対して圧倒的な優位を築いた。本書では、このようなデンマークとドイツやオランダとの比較を通じ、日本での風力発電機開発がこれからとるべき方向について論じる。
内容説明
本書は、いまや各国が開発にしのぎを削る産業としての風力発電機の技術開発の過程を、デンマーク、ドイツ、オランダ、そして日本の間で比較したものである。今日の風力発電機の標準的なモデルを確立したのがデンマークであることが、本書によって明らかにされる。
目次
第1章 風力発電の今
第2章 風力エネルギー利用の歴史
第3章 デンマークの風力発電技術
第4章 ドイツの風力発電技術
第5章 オランダの風力発電技術
第6章 日本における風力発電技術
第7章 日本における再生可能エネルギー
終章 風力発電の技術革新能力
著者等紹介
松岡憲司[マツオカケンジ]
1950年、東京生まれ。神戸大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学。神戸大学博士(経済学)。尾道短期大学、大阪経済大学を経て、1999年より龍谷大学経済学部教授。1997年にコペンハーゲン商科大学客員教授。専門は産業組織論、中小企業論
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