出版社内容情報
【生きる力を引き出す】子ども創造性を育て、自己を外に向けて表現する力を育む〈ドラマの授業〉を導入して、子どもたちが楽しく生き生きとしている授業の様子を紹介。
ドラマは、固有の教科としても、他の教科と統合する形で教えても非常に価値があります。 著者は、ドラマの真の価値は子ども達一人ひとりの「自分」を引き出すことにあると思っています。 芸術は、単に創造的な表現の仕方を提供するだけではありません。芸術は、生徒達のものの見方や考え方を系統立てたり、形にしたりする方法も提供してくれています。 芸術を創造性や自己表現と同一視するとらえ方は、主要教科を一生懸命に学ぶ代償として生徒達に提供される「息抜き」としての位置づけを与えてしまいました。さらには、芸術、中でも特にドラマは、主要教科にはついていけないような子ども達にとってこそ価値があると思われています。しかし、芸術の一つであるドラマは、独特の能力を使う活動であり、主要な教科と同じレベルで重要であり主要な教科と位置づけられるべきだと著者は考えています。 本書の狙いの一つは、学びの中で創造的な「遊び」の必要性を強調すること、そしてもう一つはドラマがその国の言語の理解を促進する方法を示すことです。先生や親を含めた日本の教育関係者に学校で取り組むドラマの必要性と可能性を是非知っていただければと思います。
内容説明
オーストラリアのドラマ(演劇)教育の現場…なぜ、こんなに楽しく、生き生きと自分のことが表現できるのか。学びの中に創造的な「遊び」を追求。
目次
1 レッスン(からだを集中させる;からだを感じる;マイム、鏡、雰囲気の変化;道化師になる;リードしたり、跡をつけたり;信頼関係;動きに焦点を当てる)
2 ドラマと国語の授業を組み合わせる(『蠅の王』―喜劇と悲劇の違い;『影との戦い』)
3 劇をプロデュースする
著者等紹介
クリステン,レスリー[クリステン,レスリー][Christen,Lesley]
現在、ドラマ教育の評判の高いオーストラリア・シドニーにあるサンタ・サビナ女子高校のドラマ科の科長。イギリスやシンガポールでも教えた経験があるだけでなく、教員研修をオーストラリア各地で実施している
吉田新一郎[ヨシダシンイチロウ]
現在、「学び、出会い、発見の環境としくみをつくりだす」ラーンズケイプ(Learnscapes)代表
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