出版社内容情報
【学習困難児の教育を原点にして】「子どもの権利条約」を縦軸に,インクルージョン教育を横軸に,障害児教育を原点に据えて真の教育・学びの場をめざす「遠山真学塾」の挑戦。
世紀末的な時代風潮のなかで、子どもや若者をめぐる事件が、次々に生起している 。一方で文部省を中心に教育改革が叫ばれ、新学習指導要領が改訂され、30人学級の実現や学校教育の地方分権化も急がれはじめた。もう一方でマスメディアが伝える「 学級崩壊」「不登校」「いじめ」「自殺」等々の子ども社会の崩壊現象も、豊かな経済社会とは裏腹に、確実に増加しつつある。 なぜ、いま、このような状況になったのか。本書はその背景に「権利教育」の欠如があるとし、自他の権利関係を認証できないような、教育システムの存在を、「子ど もの権利条約」を縦軸に、インクル-ジョン教育を横軸に、障害児教育を原点に捉えて分析し、解決への糸口を模索している。 スウェーデンなどの北欧諸国の教育事情をも紹介しながら、日本の教育の未来を問う。
内容説明
北欧・スウェーデンの教育を鏡にして、小さな塾から教育の未来を問う。教育のインクルージョンを目指す遠山真学塾の挑戦。
目次
第1章 いま、ハンディをもつ子どもの教育は(慶太くんの場合―この子の可能性を信じて;由美子ちゃんの場合―みんなといっしょの場所で支えてほしい ほか)
第2章 教育のインクルージョンを求めて(日本の分離教育;子どもの権利条約 ほか)
第3章 学習指導要領(学習指導要領の変遷;新学習指導要領 ほか)
第4章 学びの復権―遠山真学塾の目指すもの(「数が苦」から「数楽」へ;学びの復権 ほか)
第5章 21世紀の教育へ―「障害児教育」を原点にして(20世紀から21世紀へ―子どもの権利を中心に;地方主義と子どもの権利条例 ほか)