出版社内容情報
【ナチスに隠れて出された雑誌VEDEMより】ユダヤ人強制収容所(チェコ,テレジン)の苛酷な日常の中で,密かに自分たちの雑誌を発行し続けた子ども達の心の記録。
第二次世界大戦時、チェコの首都プラハから約60kmの所にテレジン・ユダヤ人強制収容所がありました。そこで10歳から15歳までの家族と隔離され生活していた男の子たちがナチス・ドイツに隠れて発行していた雑誌「VEDEM」。テレジン強制収容所の汚い、食べ物も満足に与えられない、息のつまるような環境の中で、子どもたちは密かに書き、読み、怒り、笑い、泣き………自分たちの自治組織を作り、雑誌を出し続けました。第一号は1942年12月18日。それから約一年半にわたって出された800頁が奇跡的に残りました。今回はその一部分の紹介です。テレジンからアウシュビィッツへ輸送されて殺されたたくさんの「もの言えぬ子どもたち」の心の叫びを皆さん聞いてあげてください。(口絵8頁あり)
内容説明
テレジン・ユダヤ人強制収容所でナチス・ドイツ軍に秘密に出していた雑誌『VEDEM』の内容を日本で初めて紹介。強制収容所に収容されていた男の子たちの考えや詩は、つくられた時代と同じように、今でもそしていつまでも、とても大切なことを読者に語っている。
目次
第1章 「VEDEM」までの道(テレジンとの出合い;初めての「ユダヤ人強制収容所」;「VEDEM」を読んでみたい)
第2章 なぜ、ユダヤ人は迫害されたのか?(ユダヤ人の歴史;ユダヤ人がナチスに迫害された理由;強制収容所と絶滅収容所)
第3章 「VEDEM」には何が書かれていたか?(「VEDEM」について;1号室の子どもたちの組織;テレジンへ来るまで ほか)
第4章 子どもたちのその後
著者等紹介
林幸子[ハヤシサチコ]
茨城県生まれ。現・よつ葉ライブラリー館長。雑誌編集部を経てフリーライター。地域子ども文庫、手作り絵本、絵本の読み聞かせ、童話など、子どもと一緒に活動。詩・植物画を創作。著書、『じぶん色に燦く女性たち』(きりん出版、1994年)
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