内容説明
アフリカン・アメリカンは、アメリカ社会における差別と抑圧に抗して独特の文化をはぐくんできた…。計画性より即興性を、規範性より自発生を、謙遜より自画自賛を評価する文化を。原著は学術書にもかかわらず発売以来5万部を超すベストセラー。
目次
第1章 黒人文化
第2章 教室の様相
第3章 挑戦的言辞
第4章 大言壮語と自画自賛
第5章 異性との交わり・最初のフェーズ
第6章 真実の帰結
第7章 私的情報
第8章 力の場
第9章 スタイル
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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3
黒人(人種論なので敢えてこの名称で)がアメリカ社会で白人に差別されているのは、そもそも差別を無くすための討論や学術的調査が成されない為で、それは調査をすることがタブーで礼儀に反する行為であり、結果無意味なマイノリティ差別に繋がる考えが蔓延っているのだと言う。そして、手つかずのまま偏見を野放しにしておくことは、マイノリティが劣性で弱者であることの証拠として使われ、前者と後者のループにより人種を必要以上に問題視してしまう風潮が生まれた。タブーの調査に挑んだ姿勢と、ここまで詳しく情報を揃えたのに感動。2010/10/22