内容説明
先進国の首脳は地球の平和など心の底から希求してはいない。言葉ではともかく、彼らにとって大切なのは平和よりも金儲けだからである―。不毛の戦いに明け暮れるアフリカの現実を見据え、気鋭の国際政治研究者が人類の未来課題に迫る。
目次
第1章 アフリカのクーデター
第2章 一九五〇年代のクーデター
第3章 一九六〇年代のクーデター
第4章 一九七〇年代のクーデター
第5章 一九八〇年代のクーデター
第6章 一九九〇年代のクーデター
著者等紹介
片山正人[カタヤママサト]
昭和28年愛媛県生まれ。駒沢大学法学部卒。国士舘大学大学院政治学修士(国際政治専攻)。以後、国際政治の研究を続け現代に至る
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感想・レビュー
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印度 洋一郎
3
アフリカ諸国が植民地から独立し始めた1950年代から1990年までの各国の、未遂も含むクーデター(と内戦も)を網羅した労作。半世紀の間、政権の腐敗、権力の独占と内部対立、民族間の軋轢や虐殺、経済の低迷や破綻、機能しない政府機関や国民世論と、まぁ国民国家というもののダメな部分が濃縮特盛みたいな感じで、延々と同じようなクーデターが続いている状況に溜息。国家運営が行き詰ると、世直しとしてクーデターが起こるという必然性もあるが、それも全然状況の改善に繋がっていないのがほとんど。読んでいて、疲れてきた。2016/03/05