内容説明
子どもたちはいつの時代も自由奔放!無心の遊びから暴力まで、なんでもあり。この美しくも危険な世界を覗いてみると…文明と野蛮、キリスト教的正義、勇気、観照、囲い込み等、児童文学のなかに仕掛けられた驚くべき罠をスポーツ史から読み解く。
目次
『不思議の国のアリス』―近代スポーツの黎明
『あしながおじさん』―女性スポーツのパイオニアたち
『チップス先生さようなら』―英国の国技、クリケットの名人
『恐るべき子供たち』―「雪合戦」は神聖なる祭典競技
『飛ぶ教室』―「暴力」と勇気とスポーツと
『アンネの日記』―「隠れ家」のなかの気晴らし
『地獄を見た少年』―アウシュヴィッツの運動会
『ドリトル先生航海記』―スポーツに対する恐るべき偏見
『ハイジ』―アルプスの自然と癒しの力
『クマのプーさん』―いたずら遊びは最高のカリキュラム
『大きな森の小さな家』―暮らしのなかのスポーツ文化
『トム・ソーヤーの冒険』―遊びの名人、トム・ソーヤー
『スタンド・バイ・ミー』―冒険をとおして成長する少年たち
『リトル・トリー』―ヴィジョナリー・スポーツの可能性
著者等紹介
稲垣正浩[イナガキマサヒロ]
1938年生まれ。愛知県出身。東京教育大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。愛知教育大学、大阪大学、奈良教育大学を経て、現在日本体育大学大学院教授。専攻はスポーツ史・スポーツ人類学。日本体育学会常務理事。前・スポーツ史学会会長
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