内容説明
南部藩の村井一族を破滅させ尾去沢銅山を奪い取った大蔵大臣。貧しい密猟者を屯田兵に射殺させて楽しんだ北海道長官。朝鮮女帝閔姫を斬殺した日本壮士団の黒幕。待合政治のパイオニヤ、横浜富貴楼の勤王芸者。批判する者は地獄の北海道監獄にたたき込み、大商人と結んだ高官たちの夜ごとの酒池肉林。昨日までの志士たちのこのあさましき転落の背景は?。乱舞する怪盗悪女。神出鬼没の鹿鳴館小僧。民権の志士の北海道監獄、死の脱走。明治維新とは、一体なんだったのか?。現代日本の病根の源流に肉迫―。
目次
志士たちの砦―品川女郎屋街
飢えた群像―征韓の密命 国母・閔妃を暗殺せよ
鞭と鎖の王国―毒の花には密が溢れる
実録 明治兇盗列伝
悪女の事典―女賊と毒婦 その生きざまに明治の暗黒を見た