出版社内容情報
欧米では、さまざまな分野のポスターが競って収集され続け、ポスター美術館まで設立されていますが、日本の
商業ポスターは、そのほとんどが使用されたあとは破棄されてきました。しかし近年、日本でもポスターの収集、保存に力を入れはじめた教育機関や美術館も増えています。
本書は、明治から昭和二十年にかけて制作された日本の商業ポスター集です。掲載されているポスターは、どれ
もその時代性を鋭く映し出しており、見応えのあるものばかりです。
内容説明
ポスターとはもともとポスト(柱)に貼られるものという言葉である。わが国でポスターに該当するものは江戸時代から商業活動に使われていたビラである。私は旅先の港町の塀や山間のバス停に忘れられたように残された仁丹やオロナインなどの色褪せたポスターや絵看板を見つけたとき、ふと安堵に似た心のやすらぎを感じる。それは私たちの生活の歴史にポスターが溶け込んでいるからであろう。
目次
和製ポスター、ビラ
煙草
ビールとサイダー
日本酒
洋酒、ワイン
食料品
娯楽、観光
旅
展覧会、祭、博覧会
大売出し〔ほか〕
著者等紹介
三好一[ミヨシハジメ]
1935年(昭和10年生まれ)。コーヒーカップ、蕎麦猪口、酒器の歴史や江戸期の陶磁器の値段などの生活文化を研究する。ギャラリー上方代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
退院した雨巫女。
13
《私-図書館》レトロポスターは、味がある。インパクトもある。 2024/05/06
Gamemaker_K
9
昔のポスターは勢いがある。根拠もへったくれもないが「これでいいのだ!」ってぐいぐいくる感じがなんとも心地よい。無邪気な子どもの一言がよく刺さってくることがあるのと一緒なのかなあ。・・・「情報」量が爆増している現代では、もう静画での広告って誰も顧みないよね。良し悪しを語るわけではないけれど、「言い尽くす広告」にはあんまり面白味はないかなとは思う。2024/06/14
ankowakoshian11
5
アルコール+美人、お菓子+子供、夢二の展覧会ポスターがモダン、北野恒富のミュシャ風ポスターがきれい、ドガの影響があるもの、マクニン錠の回虫侵入経路、薬のポスターはいまの感覚だと何処しらキマってる感が漂うw タバコ専用歯磨きスモカは今なら確実に怒られが発生する当時の時代性がみえる、鏑木清方の潤一郎訳源氏物語発売記念ポスターの美人画はやはり美しい2023/09/23
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