内容説明
仙人の道をめざして旅に出た杜子春が、財宝や宣力より大切なものがあることを学ぶ「杜子春」、他人の幸福をねたみ不幸を笑うという人間の心理を描いた「鼻」、薮の中で見つかった死体をめぐる関係者の証言が食い違い矛盾し、真相が最後まで明らかにならない「藪の中」の3編を収録。『今昔物語』『宇治拾遺物語』といった古典に題材をとり、多くの傑作を残した芥川龍之介の短編小説が、やさしい英語で楽しめます。
著者等紹介
芥川龍之介[アクタガワリュウノスケ]
1892‐1927。東京生まれ。東京帝国大学在学中、菊池寛らとともに同人誌『新思潮』に参加して創作を開始、『羅生門』を発表する。『鼻』が夏目漱石に絶賛され、文壇の注目を集めた。35歳のとき、服毒自殺により他界(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
72
初心者用英語。 杜子春てこんな話だったんだ・・”藪の中”は深い話ですね2020/12/19
Clean John
6
Toshishun(杜子春)、The Nose(鼻)、In the Woods(薮の中)の三篇を掲載した芥川龍之介のお手軽洋書です。薮の中は最近原作を読みましたが、読み進めるほどに迷い込んでしまうあの不安定さは顕在でした。杜子春は原作含めこちらが初読でしたが、貧困と裕福を行き来した主人公の心の変動、魔性に翻弄される修業など、興味深い展開にワクワクしました。終盤の仙人のずるさはご愛嬌。近々原作も読んでみたくなりました。2018/04/16
しょう
1
プログリットの多読の課題。2023/12/29
ミミズク
0
杜子春を弟子にして彼の心を試した仙人は最初から弟子にするつもりはなかったというわけか? 2024/03/03
HoriK
0
簡単な文章では書かれてはいるものの、人物の心情を完全に理解するのは容易ではなかった。どこか影のある感じ、といったらよいのか。2022/10/18