感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
0717
9
骨箱を抱いた男装の少女。被写体の方が後年名乗り出て、当時の事をコメントされてます。複数の家族で引き揚げていたが、次々と亡くなり最後は父と弟の三人になる。ある朝父が冷たくなっていて、やがて弟も父を追うように亡くなり、とうとうひとりぼっちに。その後、孤児収容所のような所に連れられて、引き揚げ船に乗せられて日本に帰ってくることができたそうだ。国を失うということがどれ程恐ろしいことか。2018/04/29
印度 洋一郎
3
終戦直後、満州から引揚げる日本人を子供に焦点を当てて記録した写真集。その小さな体に更に小さなきょうだいを背負った子、命を繋ぐ道具だったバケツや荷物を抱えている子、生き別れた親が引揚船から降りて来ないかと二人で見つめている幼い兄弟の小さな背中、そして難民収容所の痩せ細って無表情な子供達。周囲の大人も遺骨を抱えた親、片足を失って松葉杖で歩く親、家族を亡くし独り引揚げる憔然とした男性、家族を満州に残してきて不安そうな妻など、過酷な日々を伺わせる。あとがきによると、収録された写真よりも更に過酷な状況があったらしい2022/06/23
かの子
1
この時期になると読み返す1冊。写真が衝撃的。ここに写っている子たちは無事に戦後を生き抜いただろうかと考えたり、自分がここにいたら生き残れる気がしないと思ったりします。2020/08/16
無理ちゃん
1
戦争はけっして「かっこうのいい」ものではない。犠牲になるのは、常に弱いものから。進みはじめたら、止められない。東京修学旅行中国残留孤児篇のレクチャーでもらいました。2018/12/29
かの子
1
職場が一緒だったおじさん2名が大陸から引揚げてきた話を時々していたので読んでみました。もっと戦中派の話を聞いておけば良かった。2017/12/04