出版社内容情報
「よりやさしく、より深く」
を追い求め、初版を大幅改訂しました。次のような方々におすすめします。
1 経済学に興味がある高校生、はじめて経済学を学ぶ大学生
はじめて学ぶ人が興味を持てるようにiPhone、お掃除ロボ、Google、公園、高等教育、東京駅周辺の再開発、中古車、就職活動、物言う株主、駅前のテナントビルなど身近な例を多く用いています。また、高校の政治経済や倫理のテキストに肖像が掲げられている賢人たちの言葉を多く引用していますので、楽しく読めると思います。
2 ミクロ経済学を学ぶのに戸惑いを感じている人
経済について知りたくて経済学部に入ったのに、計算ばかりで幻滅したという人は少なくないと思います。本書は数式をほぼ使わずに経済学の論点を紹介しています。自由市場、パレート効率的、総余剰、限界革命、完全競争、独占、寡占、公共財、ピグー税、ピグー補助金、コースの定理、補償、機会費用、耐戦略性、メカニズム、ゲーム、ハーサニ変換、逆選択、スクリーニング、シグナリング、インセンティブ、モニタリング、残余請求権、不完備契約、取引コスト、市場と組織の境界などの用語をおおづかみにしていただけます。みなさんが身につけるべきは計算のしかたではなく、社会の見方、捉え方です。
3 経済学を深めたい人
公務員試験や資格試験の対策として学んだ人や経済学部でひととおり学んだ人向けに、経済学者の心と脳の働きをできるだけそのまま開示しています。「経済学者があのように言うのはこういう理由なのか」「この理論を使うときにはここに気をつけるべきなのか」など、新たな発見があると思います。脚注は、本文という「水面に現れた氷山」がどれほど大きな知的遺産に支えられているかを知る手がかりになります。政策立案に経済学を使いたい人は、本書の参考文献すべてをまずお読みください。政策は国民生活を大きく変えることがありますので、多くの情報をふまえて、慎重にお願いします。
4 教養として経済学に触れたい人
本書は、西洋の思想をたどる物語として経済学を記述しています。マキアヴェリ、グロティウス、ホッブズ、ミルトン、フィルマー、プーフェンドルフ、ロック、ヴォルテール、モンテスキュー、ヒューム、ネッケル、ベンサムといった人たちが激動の時代の中で何を見て何を考えたのか、そして彼らの考えとジェームズ・ステュアート、アダム・スミス、クールノー、ミル、ジェヴォンズ、ワルラス、シュモラー、メンガー、バヴェルク、パレート、マーシャル、ピグーなどの経済学者の考えがどう交錯するのか、スリリングな読み物としてお楽しみいただけます。
2023年はアダム・スミス生誕300年、J.S.ミル没後150年、V.パレート没後100年にあたります。そして、2024年はA.マーシャル没後100年にあたります。彼らが目指した利益と共感、自由と秩序が溶け合う社会は実現可能か、考える機縁にしていただければ幸いです。
マクロ経済については『マクロ経済分析』、金融については『ファイナンス』、投資については『株式投資の理論と実際』という姉妹書をご覧ください。GDPなどの経済統計については『マクロ経済の統計』をご覧ください。
目次
第1部 市場のなりたち(自由市場;需要と供給;限界分析;完全競争;不完全競争)
第2部 市場と公共(有料の公共財;無償の公共財;ミクロ経済学の再解釈)
第3部 市場と情報(中古車の市場;労働契約;企業金融;その他のトピックス)
著者等紹介
佐々木浩二[ササキコウジ]
所属、専修大学経営学部。2004年School of Economics,Mathematics and Statistics,Birkbeck College,University of London,Doctor of Philosophy(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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