内容説明
金融恐慌のカラクリを解明！昨年８月に突如発生したサブプライム問題。国際舞台の裏側で何が起きたのか。
目次
第１章 それは９・１１同時多発テロにはじまった―景気浮揚策の柱としての住宅建設促進（同時多発テロで懸念された景気ダウンを防いだ住宅投資；米国の国内住宅金融の要となる２つの住宅公社；サブプライムローンを取り扱わないはずの住宅公社がサブプライムローンを助長する経路 ほか）
第２章 サブプライム関連証券の素顔―その心はロシア人形マトリョーシカの涙（サブプライムローンを証券化する利点とは？；サブプライム関連証券は寿司の松竹梅―シニア（上）、メザニン（中）、エクイティ（下）
信用リスクを切り身（ｓｌｉｃｅ）、サイコロ（ｄｉｃｅ）にして分散化するマトリョーシカの超絶技巧 ほか）
第３章 サブプライムローンの源泉となった世界的過剰資金の累積（嵐の前夜の「根拠なき熱狂」―あふれる過剰流動性；過剰流動性から流動性不足への激変；過剰流動性はお金の回りがよくなり流動性不足とは金回りが悪くなること）
著者等紹介
米倉茂［ヨネクラシゲル］
経済学博士（東京大学）。昭和２５年鹿児島県生まれ。昭和５８年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。昭和６２年佐賀大学経済学部助教授。平成１０年同学部教授（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ｊｊ
4
リーマンショックの原因となったサブプライムローンについて分かりやすく解説した著（ただし例え話がくどいようなきらいが）。また仏国パリバＢＮＰの信用危機、ベア・スターンズ破綻、米国住宅公社破綻ー公的資金の支援。リーマン破綻をきっかけの世界金融恐慌はドル不足危機。ドル決済不能状態回避のため、全世界に無制限にドル供給へ等々、重要な出来事にも触れられていて参考となりました。2016/07/30
黒猫
1
概要)本来リスクの高い金融商品であるはずのサブプライムローンだが、金融工学を駆使し、高度かつ複雑な証券化をされていた為に「リスクを回避している風」に思われていた。感想)「サブプライムローンの真実」なんてタイトルだが、内容は至って普通のサブプライムローン問題一連に関する解説書。易しく書かれているので理解しやすいが、物足りない面もあった。2012/01/06
