建築のかたちと金融資本主義―氷山、ゾンビ、極細建築

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建築のかたちと金融資本主義―氷山、ゾンビ、極細建築

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  • サイズ 46判/ページ数 336p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794227621
  • NDC分類 520.4
  • Cコード C0052

出版社内容情報

建築が金融商品になり下がるとき、
そのデザインに何が起こるのか?
その「かたち」は、社会にどんな影響を及ぼすのか?

あらゆるものが金融商品と化するこの時代、
建築はその最たるかつ最大のものであるといえる。
建築が金融商品に「最適化」されるとき、
その形は極端にゆがめられてしまう。
その結果生まれた「氷山」、「ゾンビ」、「極細」建築とはいかなるものなのか。
建築家はそれを受け入れるのか、あるいは抵抗するのか。
そして実際につくられた建築の形態は、都市や社会の本質に何をもたらしているのか。

ザハ・ハディド、リチャード・ロジャースやP・V・アウレーリ(DOGMA)、
さらにはアルド・ロッシやアドルフ・ロースなどの作品を比較検証しながら金融化との建築家の距離感を分析し、
バーチャル空間の金融フィクション化(Fi-Fi)までをも射程に含める、新時代の建築評論。
「資本主義の欠点にどう対処するのかという問題について、建築は長らく取り組んできた。しかし、いかなる攻撃をも吸収する資本主義の強欲さはよく知られるところである。建築は今や金融であるため、優れた批判的思考力を持った建築家は、ある種の批判的な金融を実践する必要がある。これは建築家が銀行家になるべきだという意味ではなく、建築家が構造エンジニアと協業しているのと同じような方法で、これからは金融業者と協力することを検討してもいいのではないかということだ。……批判的かつ創造的な行為としての建築は、21世紀においてその目的を改めて主張するために、活動領域を拡大しなければならない。」(本書より)

内容説明

建築が金融資本主義によって「魔改造」されたとき、そのデザインに何が起きるのか?金融商品として最適化された結果、極端なフォルムや平面となった現代建築のかたちは都市や社会のあり方までも劇的に影響を与えている。建築と金融資本主義の関係を分析し、さらにザハ・ハディドからアルド・ロッシらの作品考察までを加えて贈る、刺激的な議論に満ちた新たな建築評論。

目次

第1章 金融資本主義と建築
第2章 ゾンビとゴースト、成長と衰退
第3章 金融のかたち
第4章 超富裕層とスーパープライム
第5章 単純化とポスト・ソーシャル空間
第6章 住宅用アバターと生活用サロゲート
第7章 不変のオブジェ
第8章 Sci‐FiからFi‐Fiへ

著者等紹介

ソウルズ,マシュー[ソウルズ,マシュー] [Soules,Matthew]
ブリティッシュコロンビア大学建築学部准教授。マシュー・ソウルズ・アーキテクチャーの創設者兼ディレクター。ハーバード大学デザイン大学院(GSD)出身。南カリフォルニア建築大学客員教授、GSD客員准教授、またカナダおよび米国の教育機関でゲスト講師を務める

牧尾晴喜[マキオハルキ]
1974年、大阪生まれ。一級建築士、博士(工学)。株式会社フレーズクレーズ代表。建築やデザイン分野の翻訳を手がけている。同志社女子大学、摂南大学で兼任教員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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smatsu

1
氷山(Iceberg)というのはイギリスの富裕層に流行っている建築様式で、地上部分は大したことないが地下部分が異様にゴージャスな作りになっている建築。地下の規制が緩いのが原因だと。ゾンビっていうのは今中国で大量発生しているような、バブル時に作り始めたけど資金不足で工事が中断して無人のゴーストタウンみたいになっている建築物群(Zombie Urbanism)。極薄(Ultra-Thin)はNYの432パークアベニューみたいな奴で、確かにこういうのって金融資本主義だなーという感じがします。興味深い2025/05/03

比丘尼坂

0
山本理解顕「権力の空間/空間の権力」のようなアプローチで、金融資本主義下で建築デザインがどのように変容し、これからどうなるのか、建築家という職業はどうなっていくのかとの著者の見解を期待していたが、違う内容だった。経済学の説明を省いてもっと本質的な部分に食いついていってほしかった。2025/06/09

mochizo

0
資産価値として建築をデザインするとNYにできたペンシルビルのような統一したパターンのものになるという事でしょうか?ちょっと難しかったですが、資本主義が与える建築デザインの問題点が理解できました。2025/05/12

snzkhrak

0
ちょうどNYに行ったばかりでもあり、気になるタイトルで選書。胸に刺さる言葉ばかりだ。住民増も公共投資の必要も無いのに税収増はあるゴーストアーバニズム。地上の歴史的景観は保たれつつ空間ボリュームを実現する氷山型住宅。地上からも集団からも解放された極細ペンシルビル。眺望は上場企業の年次報告書と同様に、物質的な体験なく情報が得られ、金融との相性抜群。プレセールスによりデベロッパーは在庫リスク、銀行はローン返済リスクを減らす代わりに、消費者は完成物件よりも低い価格で購入できる。これらの何が問題か?倫理観を問う書。2025/04/25

Teo

0
タイトルで金融資本主義が建築のかたちとどう関係するのだろうかと非常に謎だったが、成程、金融資本主義によって不動産が投資対象となり、その投資対象の姿としての建築、言い換えると不動産のかたちが色々出て来ると言うものだった。ここで顕著に出て来た金融資本主義による建築のかたちは欧米などでの物だが、では日本ではどうなのだろう。そんな超資産家の世界を知らないので私が知らないだけかもしれないが、例えばワン・ハイド・パークみたいな物が日本はもうあるのだろうか。2025/03/10

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