外来種は悪じゃない―ミドリガメのための弁明

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外来種は悪じゃない―ミドリガメのための弁明

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  • サイズ 46判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794226655
  • NDC分類 468
  • Cコード C0045

出版社内容情報

 本書は生物関係のテーマで長年ライターをやって来た著者による現代の自然保護政策への批評的ひと言。令和5年6月1日から特定外来生物保護法の改正施行で、ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)、アメリカザリガニの「輸入・販売」が禁止された。罰則罰金も厳しく、50年以上も日本に住み着き、子どもたちのペットとしても親しまれ飼われてきたこの2種も排除の対象になってしまった。一方で、メディアでは相変わらず外来生物が日本固有の生物や里山的環境を破棄すると誤解に満ちた報道が垂れ流されている。「かいぼり」(池の水抜き)を娯楽化して外来生物と在来生物を分けて駆除するテレビ番組も人気である。
――外来生物は悪者で、在来生物は良い存在だという単純な考えにも疑問を抱く。つまり生き物を良い悪いで見ること自体がおかしな自然観だと思うのだ。だから外来生物を取り除けば「理想の自然」が再現される、という考えを疑っている。(本文より)
 著者は東京近郊の公園近くに住み河川や池の自然保護などにも参画している。都市環境のなかでどのような自然が生成しているかを見つめてきた。自然の複雑な生態系のありかたは人間の思い描く以上の動きで、ダイナミックに変化している。日本の外来生物移入の歴史(マングースや食用ガエル、またペットの逃亡・放流などの歴史、ミドリガメはお菓子の景品としてアメリカから大量に輸入された。アメリカザリガニは食用ガエルの餌として輸入されたものの生き残り)のエピソードを振り返りつつ、さらに西洋流の環境保護思想の輸入の影響も踏まえ、混乱する外来生物政策の現在の論点を整理しもっと豊かな「新しい自然」観を提唱する痛快自然エッセイ。
本書には「もちつきかつみ」さんによる巧みな生物イラストが満載されており、これを見るのも楽しい。

内容説明

ミドリガメだって、アメリカザリガニだって…。排除、駆除ばかりでいいのか。外来生物も暮らす自然の作り方。

目次

第1章 それは公園の池からやってきた
第2章 外来って、どんなこと?
第3章 実は、どこにもない手つかずの自然
第4章 外来種がいないと困る在来種
第5章 今ある自然を見直す
第6章 外来種も暮らす新しい自然

著者等紹介

伊地知英信[イジチエイシン]
1961年東京生まれ。自然科学書や博物館展示物の編集者・ライター。自然観察のインタープリター。集英社版『完訳ファーブル昆虫記』10巻20冊の編集および脚注・訳注の執筆に関わる。『めだかのぼうけん』(ポプラ社)、『しもばしら』(岩崎書店/第58回児童福祉文化賞)など。大学卒業以来観賞魚専門誌で連載を続けている。愛玩動物飼養管理士。日本の凧の会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まるぷー

22
外来生物が在来種や生態系に及ぼす影響を識者の考えなどを交え考察する。稲やキャベツなどの西洋野菜も本来は在来種であり現在においては平然と帰化したものであり我々の生活に根付いたものだと。確かにそう考えれば頷けるが、それがミドリガメ(ミシシッピーアカミミガメ)やブラックバスと同列に考えていいものかと思った。日本は大陸の国と違い地続きの国境を持たない。よって、外来種の持ち込みは人間の意図的な持ち込みがほとんどである。沖縄や奄美のマングースの例は悲惨なものであり、この過ちを犯してはならない。2023/08/16

Nao Funasoko

17
身近な景域(ランドスケープ)や流域(ウォーターシェッド)を意識すること、外来生物も含めたうえでの自然という 考え方。普段の朝ん歩や山歩を通して感じてる疑問や思いはそういうことだったんだなと腑に落ちた。 なんだか自分の考え方を裏書してもらったようで嬉しくなった。読みやすいしお薦め。2024/06/23

ykshzk(虎猫図案房)

17
人間と違って国土侵略の意思があって来る動植物は居ない。自然又は人間によって連れてこられた挙句に「在来種を脅かす悪者」と呼ばれがちな外来種。でも、良かれと思ってやったことが裏目に出た場合も多く、例えばハブとマングースのショーを見た東大の先生の発案で南西諸島にマングースを放したが、マングースは昼行性・ハブは夜行性のため出会わず、かわりにヤンバルクイナを食べてしまうとか。自然に関する情報・考え方は常にアップデートしていく必要があると感じた。今までの生態系や森の遷移について持っていた教科書的考え方も更新出来た。 2024/05/07

takao

3
ふむ2024/01/13

安土留之

3
外来生物は悪で在来生物は良い存在、という単純な考え方に反論している本。実際、日本で栽培しているキャベツやブロッコリーも外来の植物である、と著者は言う。また、外来生物が生態系を破壊しているという説に対しても、生態系は変化するものであり、在来生物が異常繁殖することもある。 自然とはなにか、そしてどう人間が自然と共生してゆくかを考えさせる深い洞察に満ちた本だった。 2023/11/19

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