ダマして生きのびる虫の擬態

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ダマして生きのびる虫の擬態

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  • サイズ A4判/ページ数 120p/高さ 20X23cm
  • 商品コード 9784794225801
  • NDC分類 486.1
  • Cコード C0045

出版社内容情報

著者は2021年の夏に兵庫県の伊丹市昆虫館で
オンラインにより「昆虫の擬態」についての講演を行った。
本書は好評だったこの講演をもとにまとめられたものである。

著者は昆虫写真家として50年ぐらいのキャリアがあるが、
そのテーマの一つが世界のいろいろな擬態昆虫の写真撮影である。
その成果は『昆虫の擬態』(平凡社、自然写真協会賞)ほかの写真集にまとめられている。
本書はそれらの中から選りすぐりのカットを採用して長年の活動の成果を見せてくれる本だ。
またQRコードをところどころに付してあり、著者の作った昆虫の精細動画を見ることもできる。
昆虫の「擬態」という不思議な生態に触れるのに、本書ほどの格好な入門書はないだろう。

擬態は英国の博物学者でダーウィンなどと同時代のベイツなどにより発見された現象である。
植物の葉(コノハムシ)、枝や木の皮(カレエダカマキリやナナフシ)、
花弁(ハナカマキリ)などに擬態(そっくり真似る)することから始まり、
強い虫(アリやハチや毒虫)のカタチや模様を真似するもの、ヤママユ蛾などのような
ビックリするような色彩やメダマ模様を隠していて触れると
突然それを見せて威嚇するものなど、何種類かのパターンがある。
現象としては明らかだが、それがどのように進化の過程でその昆虫に備わったかのかは、
実は今日まで完全に解明されたわけではない。
本書の25ページにあるムラサキシャチホコの枯葉が丸まったような形態など、
だまし絵の画家が描いたような見事さであるが、ではなぜ人間の目に
そのように見えるのかは(見える必要があるのか)はよくわかっていない。
本書のまえがきで著者は「鳥の目、虫の目、ダマす虫」という一文でこう書いている。

「昆虫たちはどのようにして、擬態を進化させてきたのだろうか。
――昆虫が身を守りたいのは捕食者からである。
――そのなかで優れた視覚を持ち擬態の効果があるのは鳥類である。
つまり昆虫の擬態や威嚇は鳥に向けて開発されたものなのだ。
それでは鳥には昆虫はどのように見えているのだろうか。
――ともかくも擬態を考える上で、人、鳥、虫の3者の関係を考えることはとても重要なことだ。」
「――なんだか不思議な姿をした昆虫がいるなと思ったら擬態を疑い、
それが何の真似をして、どんな得があるのか。また誰がだまされているのかを考えてみるのは面白い。
この3者の関係に気づけることが、生物進化が起こした『自然のだましあい』という面白さを体験する醍醐味だ。」

自然を考えるためのヒントとしてこの「擬態」現象に着目してみる、その入門書として作られている一冊だ。

内容説明

弱者が自然界で生き残るための、あれやこれやの方法。QRコードで著者作成の精細動画も見られる。

目次

はじめに―人の目、鳥の目、ダマす虫
1 よくある物にまぎれる―植物のカタチを真似ろ
2 目立たないように生きる―背景に溶け込め
3 強いヤツの真似をする―ハチでない者を探せ
4 驚かせてチャンスをつかめ―突然、顔が出る
おわりにかえて―死んだふり?

著者等紹介

海野和男[ウンノカズオ]
1947年東京生まれ。東京農工大学卒。昆虫写真家。著書『昆虫の擬態』(平凡社)は日本写真協会年度賞受賞。日本自然科学写真協会会長、日本動物行動学会会員など。2021年度日本動物行動学会日高賞受賞。海野和男写真事務所主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

104
擬態、進化の過程でこうなったと思うのだけどすごいことだ。木の葉にそっくりのコノハムシは葉っぱの色や破れやシミまで完璧にそっくり。コノハチョウもそうだ。天敵から身を守るためとはいえ改めて素晴らしい写真を見ると驚かされる。木の枝を真似るもの、バラのトゲに似せるもの、コケになりきる、地面になりきる、花に化けて獲物をとらえるカマキリ、外敵から身を守るために大きな目玉や蛇の顔に似せるものなど。人間は擬態などは出来ないが実はすでに風景に溶け込んでいる人間もいるのかもしれない。気づかれずに生き続けているのかもしれない。2022/09/14

アッキ@道央民

40
色々な昆虫の擬態が紹介されている。こうしてみてみると興味深い。木の葉に擬態してみたり、大きな目玉模様でカムフラージュしてみたり、昆虫たちの生きるための知恵や進化って本当凄いね。最近流行りのQRコードつきで動画でも見る事が出来る。昆虫たちの世界にちょっとでも興味ある人にはおすすめです。2024/08/03

たまきら

36
フルカラーで楽しめます。いや~なんとまあ、素晴らしいデザイン!「カマキリ何匹いるでしょうか」写真など、遊びもたくさんあって最高です。…今朝ミンミンゼミがうるさいので窓を開けたら、網戸の破れたところから無防備にこちらも見ているので簡単に捕まえちゃいました。とはいえすごい勢いで抗議し続けるので猫が大興奮。「ちょうだいちょうだい」とおねだりされましたが、こっちの耳もキ~ンとしてきたので外へ放してやりました。セミって面白いなあ。猫たちはしばらくすねてましたとさ。2022/08/05

toto

16
枯葉や木の枝、他の有毒な虫、蛇の顔などに擬態する虫たち。単純に、面白い。 蛾が羽を広げて隠してた模様で威嚇するとき「ほら、顔みたいでしょう?怖いよね?」って思ってたりして、と想像も広がる。 最近、山菜採りや野草摘みをしているけど、あまり虫に会わない。私も騙されているのかも。むしろ趣味を楽しませてくれて感謝。2024/05/13

やま

14
海野さんの昆虫の本は写真がきれいで見ていて飽きません。昆虫たちの擬態は不思議だらけです。何がどうなってこのような姿形になったのか?昆虫と我々とは目の構造が違うのに、このような擬態が出来上がるとは神秘的でもあります。海野さんがこうやって本にしていただいたおかげで、自然の不思議に触れられます。2022/12/03

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