出版社内容情報
触れられるだけで病気や対人ストレスが劇的に改善!介護や医療の現場で注目されるスキンシップケアの癒しの効果が明らかに。
内容説明
不調、ストレスの原因は「触れ合い」不足にあった!人に愛情を持って触れると、お互いの脳でオキシトシンというホルモンが分泌され、リラックスし、ストレスが癒され、絆が深まる。また、直接触れなくても、愛情を持って寄りそうだけで皮膚はお互いを感じ、癒しに向けた治癒力を発揮する。気鋭の身体心理学者が、知られざる皮膚の癒しの力に迫る一冊。
目次
第1章 コミュニケーションする皮膚(触れなくても肌は感じている;「直接触れ合う」と何が起こるか ほか)
第2章 触れないと皮膚は閉ざされる(失われた皮膚の交流;人の「なわばり」感覚 ほか)
第3章 病気やストレスが劇的に改善、スキンシップの驚くべき力(スキンシップが持つ癒しの力;境界が拓かれることで人は癒される ほか)
第4章 皮膚を拓いて、元気な自分を取り戻す(皮膚を拓いてつながりを拓く;笑うこと ほか)
著者等紹介
山口創[ヤマグチハジメ]
1967年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。専攻は健康心理学・身体心理学。桜美林大学教授。臨床発達心理士。タッチングの効果やオキシトシンについて研究している。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねこ
94
タイトルに惹かれて読んだ。親しい人とのスキンシップはお互い癒される。無関心の人にはあまり触れられたくない。嫌いな人には近づいても欲しくない。その理由は心的理由であり人間関係である。わかりきった事だけに腑に落ちる。視覚優先の欧米人。触覚優先の日本人。衣服など色を重視するか手触りを重視するか。私は手触りや質感を重視する。パーソナルスペースは理解していたけど、ペリパーソナルスペース→持ってる道具も自分の身体の境界である皮膚が膨張し自分の身体の一部であるかのように感じる事。それは人に対しても起こるとはビックリだ。2025/02/02
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
18
触れ合うことの最大の目的が保温(体温調整)というのがわかりやすい。保温のメリット、温度が保たれないことのデメリットを考えれば、どう触れ合うべきかがわかるから。皮膚はまた最大の防御システムとも言われるけど、他者との境界線を支配しているものでもある。距離感を測りにくい時は触れ合いの深さを自分でコントロールすればよいのかも。子どもをあやすのが苦手、人との距離を測るのが苦手という方には具体的な対策として有効かと感じました。2022/08/17
makimakimasa
8
スキンシップについて深く知りたかったが、どこか物足りなかった。科学的見地は根拠が曖昧に感じられ、また知りたい情報ともズレていた。ただマッサージはよく行くので、手の平以外はゆっくりした速度に快を感じる事、単に技術だけでなく優れた心理カウンセラーである事の必要性が説かれており、それは実感を伴って納得した。境界を開くという話の関連で、ストレスの中にいる時、同じ境遇や悩みを抱える人に語る事、あるいは集中的に書く事で、抑制したネガティブな出来事を自己に統合可能という話も、最近の自分の体験から改めて腑に落ちる点あり。2023/10/20
キヌモ
5
タイトルに惹かれて読んでみました。きっとそうなんだろうなぁと読み始めました。施術を受ける人はもちろん癒されるんだけれど、同時に施術をする人も癒されるということ、オキシトシンが分泌されるということは意外でした。ヒトの能力は果てしないと改めて思います。2022/03/10
ぱぱみんと
2
自分に向けられた行為に敏感で、被害者意識が強く、攻撃性の強い人がいる。自分を相対的に見る力も弱い。そして周囲に目を向ける力が弱く、疲れやすく、つねに感情の共有をしていないと自分を保てないような人がいる。そういう人のことで長い間、困ってきた。そういう人のことが、この本を読んで、なんとなく理解できてきた。そして、トラブルにならないような配慮のしかたを考えるヒントも書かれていた。2023/04/01