出版社内容情報
古代文明界の腰の据わった重鎮中の重鎮、
インカ文明とそれに連なる古代アンデス文明。
アンデスの神話、プレインカ、インカ、スペイン人来寇、ナスカの地上絵――
その歴史の流れを熱量たっぷりに絵解きします!
この本は「インカ目当てで進めた制作作業ですが、始めてすぐに、
インカ以上に、インカ以前の文化、アンデス全般の文化に熱中してしまいました。
……てんこ盛りの謎にやられましたよ」(はじめに)
アメリカ大陸最後の先住民族文明「インカ文明」とその壮大な前フリである
古代アンデス文明の歴史を実際に見て触れてじっくりたっぷりに描きだした
「問答無用の」(?著者)稀有なる一冊です。
内容説明
アメリカ大陸最後の先住民族文明「インカ文明」とそのおおもとである古代アンデス文明の歴史の舞台におもむき実際に見て触れてじっくりたっぷりに描きだした「問答無用の」(著者)稀有なる一冊です。
目次
第1章 アンデスの神話と伝説(世界のはじまり ビラコチャ神話;コニラヤ・ビラコチャの冒険 ほか)
第2章 プレインカ(最初の人びと;カラル ほか)
第3章 インカ(インカの放浪、クスコ創設;インカの起源 ほか)
第4章 スペイン人来寇(バルボアと太平洋;ピサロのプロフィール ほか)
第5章 ナスカの地上絵の謎(発見の歴史;大キャンバス ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サアベドラ
33
不可思議大全シリーズ第2弾で、インカやナスカを含むアンデス諸文明の特徴と、スペイン人によるインカ帝国征服の顛末を豊富なイラストと平易な文章で紹介した本。2022年刊。特に印象に残ったのは、インパクトの強すぎるモチェの肖像土器(前に行った科博の古代アンデス文明展ではエログロ系土器はほぼ展示されてなかった。そりゃそうだ)、アンデス文明全体に共通する首級やミイラ、生贄に対する強い執着、コンキスタドーレスのグダグダっぷりなど。情報量が非常に多く、一気読みしたらだいぶ胃もたれした。レファレンス的に使えるかも。2022/07/12
明智紫苑
12
スペイン人侵略の章を読んで怒りを覚えたのは、不本意ながらタイムリーな事態。ツイッターで誰かが「戦争はエリートしか起こさない」と言っていたけど、戦争で困るのはたいてい庶民だ。下ネタ系物件のページを読んで、妙な安心感を覚える。2022/03/12
kibita
11
この方の著作のなにが凄いかと言うと、全部手書き。絵柄も大好き。そして膨大な情報量。第4章スペイン人来寇は読むのも辛いその蛮行。アンデス,ビラコチャ伝説(白い人 神伝説)があった為、強欲ギラギラスペイン人に蹂躙されてしまったという痛恨のミス。ローラン・ビネ「文明交錯」を読む前に読むべきであった。オーパーツ界の重鎮ナスカの地上絵の様々な説も興味深い。結局謎だけれども。2024/09/15
べあべあ
6
漫画にした解説書は普段あまり読まないのですが、南米の神話・歴史がどうしても覚えられないので(何か手に負えない、、、)、これでイケルかも?!と手に取った本です。神話や古代都市・遺跡の解説はすごく面白く、頭にも入った気がします、ありがたい!でもピサロ一行が来てからのくだりには、ずっとイライラむかむかしてしまいました(もちろん本にではなく侵略に、です)。インカ側ももう少し団結して抵抗できてたらねぇ~。2023/03/28
相馬
5
「古代マヤ・アステカ不可思議大全」に続いて読了。「マヤ・アステカ」よりも登場国家が少なくやや追いやすい。ピサロなどのスペイン人の物語も多い。それにしても強欲で残酷なスペイン人・・・2023/08/17