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出版社内容情報
人類はこれまでパンデミックにどのように対峙してきたのか?
そして現在のコロナ禍とどのように向き合うべきなのか?
感染症の専門医として現場最優先で国際的に活躍してきた著者が、
パンデミックの知られざる実態を解き明かす。
フランスで発売と同時にベストセラーとなった話題の書!
「誇張された情報」に惑わされないために必読の一冊!
(本書より)
《感染に関しては、病気に感染した人の数で示されている。
そしてもちろん、これは感染を表わす方法として合理的ではない。
というのもこの方法は、きわめて複雑で、何一つ明らかになっていない現象を、
数学に変えているからだ。感染原因のなかには、人から人の場合もあるが、
すべての人間が同じ方法で病気をうつすことはなく……(以下略)》
《ジャーナリストは本来、新しい情報に敏感で、それが仕事である。
一方科学者は自分たちの研究分野が話題になることを望み、
これもいたって自然である。問題は、決定者や政治家の思考形態がメディアに近く、
即効性のあるものに引かれすぎていることだ。》
内容説明
人類はこれまでパンデミックにどのように対峙してきたのか?そして現在のコロナ禍とどのように向き合うべきなのか?フランスの感染症の権威が解説する流行病の知られざる実態。「誇張された情報」に惑わされるな。
目次
炭疽菌―バイオテロの恐怖を引き起こした偽の流行病
無視された本当の医療危機―二〇〇三年の猛暑
チクングニア熱―医薬品観察の有効性と、国の警告のギャップ
エボラ出血熱狂騒と、ペスト、その他の出血熱
呼吸器感染症―SARS:過剰なパニック、インフルエンザ:適切な治療法への認識不足
鳥インフルエンザ―幻想だった恐怖
H1N1危機―二〇〇九年新型インフルエンザ
コロナウイルス
ジカウイルス
フランスおよび世界の感染症
忘れられ、無視された流行病―コレラとチフス
新しいワクチンと未来のワクチン―幻想か現実か?
予言から預言者まで
新興病の発生と拡散
結論
著者等紹介
ラウト,ディディエ[ラウト,ディディエ] [Raoult,Didier]
1952年、ダカールに生まれる。マルセイユ大学医学部で感染症を専攻し、1981年に医師の国家資格を取得。その後、微生物学者として特に新興感染症の分野で国際的に著名になり、現在はフランスで唯一の感染症専門センターであり、国際的にも権威のあるマルセイユ大学病院研究所所長。臨床現場・患者第一主義を貫いて精力的に活動し、その成果を多くの論文で発表。感染症の分野では世界でもっとも文献を引用される研究者の一人としても知られている。2010年、フランスで最高の医学賞Inserm(国立衛生医学研究所)グランプリを受賞したほか、受賞歴多数
鳥取絹子[トットリキヌコ]
翻訳家、ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。