双葉山の邪宗門―「璽光尊事件」と昭和の角聖

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双葉山の邪宗門―「璽光尊事件」と昭和の角聖

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  • サイズ 46判/ページ数 245p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794224682
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

戦前の相撲界で「昭和の角聖」と謳(うた)われた不世出の名横綱・双葉山。
六十九連勝という大記録を残し、敗戦の年に引退、年寄・時津風として部屋を率いていた。
ところが昭和二十二年一月、金沢にあった新宗教団体「璽宇(じう)」に警察の強制捜査が入った際、
その前に立ちはだかり阻止しようとしたのが双葉山だった。
この「璽光尊(じこうそん)事件」において、教祖の璽光尊とともに逮捕された双葉山は、
じつは非常に熱心な璽宇の信者だったのである。

名横綱はなぜこの宗教団体に惹かれ帰依したのか。
日本敗戦、天皇人間宣言という状況下にあって、双葉山はなぜ「邪宗」と呼ばれる門をあえてくぐったのか。
双葉山そして新宗教・璽宇の姿を活写することで、
敗戦後日本の語られてこなかった一面を描きだしたノンフィクション作品。

<目次より>
第一章◎大義の戦争
焦土の訪問者/皇太子隠密観戦/引退相撲/少年期/入門から幕内/七十 連勝成らず/モツケイタリエズ/結婚/農本相撲/懐の『大義』/昭和二 十年夏/引退/人間宣言/戦死力士

第二章◎天皇を超えて
教祖誕生/敗戦前夜/「皇后の従姉妹です」/神示/璽宇詣で/天皇を超 えて/母性信仰/遷宮前夜/マッカーサー直訴事件

第三章◎復興期の神々
大本と出口王仁三郎/大本弾圧事件/二・二六事件/復興期の神々/新宗 教と文学/自称天皇のラッシュ

第四章◎天皇の踏み絵
天皇喪失/神が降りた/天変地異/スパイ潜入/神通力/?朝日新聞?と 石川県警/御前会議/天皇の踏み絵/警官隊突入/退転

第五章◎それぞれの断崖
精神鑑定/ハーバート・ノーマン/それぞれの断崖/「学問がなかった」/流浪/八戸事件

第六章◎崩壊する王国
天責者/天覧相撲/一点突破/下中弥三郎/永田雅一/衷情/リクルート/邪教にあらず/大義の末/終焉

内容説明

六十九連勝を記録した昭和の名横綱・双葉山。なぜ、あえて「邪宗」の門をくぐったのか?なぜ信者となったのか。敗戦直後の新宗教事件と名横綱の姿を通じ、昭和史の語られてこなかった一面を描きだすノンフィクション作品。

目次

第1章 大義の戦争
第2章 天皇を超えて
第3章 復興期の神々
第4章 天皇の踏み絵
第5章 それぞれの断崖
第6章 崩壊する王国

著者等紹介

加藤康男[カトウヤスオ]
1941年、東京生まれ。編集者、ノンフィクション作家。早稲田大学政治経済学部中退ののち出版社勤務。退職後はおもに近現代史をテーマに執筆活動に携わる。『謎解き「張作霖爆殺事件」』(PHP新書)で山本七平賞奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

80
69連勝という大記録を残した昭和の名横綱・双葉山。連勝は2.26事件勃発の昭和11年から14年にかけて。その後も7回の優勝と立派な成績を残すも終戦直後の昭和20年11月場所を全休し引退。その後、時津風親方として後進の指導に当たることになるのだが、事件が起こる。昭和22年1月、金沢にあった、女性教祖(璽光尊)率いる新宗教団体「璽宇」に警察の強制捜査が入ると、そこに立ちはだかり阻止しようとしたのが双葉山であった。何故、双葉山は弟子を残し、新興宗教にとらわれたのか?そこには昭和天皇の「人間宣言」があったと言う。2020/09/06

gtn

25
天皇が人間宣言したことによりすっぽり空いた心の隙間に、璽光尊が入り込む。その教えがいくら荒唐無稽であっても、その時の生命状態と合致すれば、絶対の信仰対象となる。類例は、オウムを始め、現在も枚挙にいとまがない。しかし、双葉山の場合、知事、警察本部、朝日新聞社が結託して行った璽宇への踏み込みで「救出」された際、催眠が解けたものと想像する。相撲協会理事長就任後、璽光尊に拝謁したいとほのめかしたのも、信仰心ではなく、退転者としての慚愧が残っていたからではないか。2021/05/17

ようはん

16
双葉山が新興宗教に嵌り警察相手に大立ち回りを演じたという話は漠然と知ってはいたが、読んでみて璽光尊事件のあらましや背景を見るとあの角聖双葉山が…という気持ちになる。2022/06/28

魚の骨

4
戦後すぐの話ではあるがとてもタイムリーな本でした。カルトが政治や有名人を取り込んで勢力を伸ばしていく、今の日本の状況と似ています。ただ双葉山は終戦・天皇の人間宣言と言う価値観が根本的から崩れ去ってしまった時代で背景はまったく異なります。しかしこの本にも出てますが岸信介とカルトの関わりがそこら辺のホラーより陰鬱で不気味です、あんな結末になってしまったも妙に納得。 優しい単語やカタカナ英語ばかり見慣れていると難しい日本語出てくるのでつっかえてしまいましたが、本文とは関係ないが改めて日本語は綺麗と思った。2022/09/28

miunac

3
著者は『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった!』という本を出版している。あからさまな歴史修正主義者である。上記の本については『TRICK 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』(加藤直樹)等で徹底的に批判されている。工藤美代子という作家の著述が何度も引用されるが、著者の配偶者である。そのことも明記されない。著者の態度、歴史に対する認識、史料の扱い方等ブレブレで、一切信用出来ない。大横綱(双葉山)と新興宗教(璽宇)の関連を知りたい者のみ読めばよい。もちろん、眉に唾をつけるつもりで。2020/09/18

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