内容説明
脳卒中による半身麻痺と言語障害を必死のリハビリで克服しようとした徳川吉宗。息子ら家族への不平不満を七万字にも及ぶ遺書に認めた文人。散歩と社交を愉しむ一方、社会への批判精神を失わなかった隠居僧―三人の男たちの「老後」を記した史料を丹念に読み解き、時代と個人を超えた普遍的な「老い」の風景を浮かび上がらせる
目次
第1話 ある老人の遺書―孤独と豊かさ(家族への不満;結婚六度;老人の正体)
第2話 それからの吉宗―大御所様残日録(華麗なる名君;史実とドラマの間;介護とリハビリの日々;もう一つの吉宗伝説)
第3話 老人は郊外をめざす―『遊歴雑記』を読む(元気なお爺さんたち;隠者のように―十方庵敬順;老後を楽しむ達人;老人の役割)
著者等紹介
氏家幹人[ウジイエミキト]
1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。歴史学者(日本近世史)。江戸時代の性、老い、家族を中心テーマに、独自の切り口で研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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出版社内容情報
埋もれていた資料「吉宗公御一代記」を基に晩年の徳川吉宗像に迫るとともに、18年にも亘る散歩の日記を記した一老人の記録を対比させ
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