草思社文庫<br> 昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか

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草思社文庫
昔話はなぜ、お爺さんとお婆さんが主役なのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784794222466
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

七十過ぎても“婚活"!
姥捨て山に捨てられても、みごと生還!
極楽往生したくて、井戸にダイブ!
……昔の老人はやばかった!!

『舌切り雀』『浦島太郎』『源氏物語』…などの
昔話や古典文学に描かれた「老人像」を追い、
「昔の老人の知られざる生態」に迫るユニークな本!


前著『本当はひどかった昔の日本』が話題をよんだ
古典エッセイストの著者が初挑戦した異色の老人論。
「昔話には、なぜ老人が多く登場するのか?」
という素朴な疑問を出発点に、
全国に残る六万話もの昔話から、古典文学までを徹底分析。
古代から江戸時代までの「老人たち」の
日々の暮らしや子や孫との関係、仕事、色恋、同性愛、犯罪、最晩年…までを
解き明かします!

★じつは若返った爺婆のセックスで生まれた「桃太郎」!
★香川に伝わる「浦島太郎」は、八十の老母と暮らす四十路の独身男!
★昔話ではなぜ、「良い爺」の隣に「悪い爺」が住んでいるのか?
★古典文学には「婚活じじい&零落ばばあ」がいっぱい! その訳は?
★平安時代、女は四十過ぎてもまだ若い! 江戸時代は三十でババア扱い!
★なぜ鬼爺とは言わず、「鬼婆」と言うのか?
……などなど

大塚ひかり[オオツカヒカリ]
著・文・その他

内容説明

昔話に登場するお爺さんとお婆さん。彼らは、頼れる子も孫もおらず、食べていくために日々働くしかない。これは前近代の老人たちが置かれた現実そのものだった…。六万話にも及ぶ日本全国の昔話や、昔話と密な関係にある古典文学に描かれた老人像を追い、昔の老人たちの実態に迫る。貧しさと孤独、老いらくの恋、終活など、現代の高齢者にも通じうる先人たちの生きざまが明らかになる、異色の老人論。

目次

昔の老人の人生
昔話の老人は、なぜ働き者なのか
昔話の老人は、なぜ「子がいない」のか
家族の中の老人の孤独
古典文学の中の「婚活じじい」と「零落ばばあ」
昔話に隠された性
古典文学の老いらくの恋と性
古典文学の中の「同性愛」の老人たち
昔話は犯罪だらけ
自殺や自傷行為で「極楽往生」?
老いは醜い
閉塞状況を打開する老人パワー
「社会のお荷物」が力を発揮する時
昔話ではなぜ「良い爺」の隣に「悪い爺」がいるのか
昔話はなぜ語り継がれるのか
昔話と古典文学にみる「アンチエイジング」
実在したイカす老人

著者等紹介

大塚ひかり[オオツカヒカリ]
1961年横浜市生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

19
昔話の主要人物に必ずお爺さんとお婆さんがいるのはなぜかという疑問からスタートして、江戸時代と平安時代を中心とした昔の高齢者のことをあれこれ書いたエッセイ。章を分けているが書いている内容が割と似たり寄ったり、時代もいろいろととぶことなどちょっと中途半端な印象はあるが、昔の高齢者の「弱者として踏みつけられながらも逞しく生きていく」ということが本書の伝えたいメッセージではないかと思いました。けっこう生々しい内容なので私よりも2、3まわり上の方をメインターゲットにしているのかなとも思いました。2021/09/22

7
なぜ昔話では、老人が鬼や神と化すのか。それは老人が有する物語性だそう。老人には、その長い人生にふさわしい、変化に富んだ物語がある。老人ほど、容姿・言動・性格において、変化に富んだ存在はない。それは一個人の歴史を見てもそうだし、老人同士を比べても、「これが同じ人間なのか」と驚くほど。老人は「キャラクターが立っている」のだ。そういう極端さが、神にも鬼にもなり、いいお爺さんと悪いお爺さんという書き分けにつながっている。私も、少しでも神寄りになれる生き様を。2017/06/15

じじちょん

5
福祉制度が確立されていて、「お年寄りは大切に」と道徳観も身に付いている現代であっても孤独死や貧困はなくならない。ましてや昔の暮らしは…。古文書や昔話を紐解きながら、死ぬまで働く貧しい暮らし、年おいても独り身が珍しくないシビアな暮らしぶりを解説している。 侘しい話が多いが、性愛や豪快な昔の高齢者の話も面白い。2020/03/14

よみ

4
思いの外老人問題に切り込んだ内容でした。 「健全な老人は、尊敬・愛着の対象」「いったん老人に心身の衰えや、老衰・痴呆などの症状が現れ始めると、彼らは社会のお荷物となり、冷たくあしらわれることになる」…って、その通りなんでしょうけど、世知辛いですなぁ…。 昔話における老人が案外若かったのではないか、という認識が必ずしもそうではないことがわかっただけでも、読んでよかったです。 「黄金は大事にしてくれる人のところへ集まるだけだ」というのを肝に銘じておきます。 2017/07/27

邑尾端子

4
昔話の主人公が老人ばかりである理由を、前近代における老人の地位と彼らを取り巻く状況、前近代の老人観などから解き明かしていく一冊。意外と長生きだった昔の老人(前近代の平均寿命が短いのは乳幼児死亡率が高いからで成年の寿命は現代と差がない)、福祉制度もなかった時代において多くは貧しく社会的地位も低かった。だからこそ「金持ちになって幸せになりました。めでたしめでたし」の型に当て嵌めて万人の共感を得るにふさわしい主人公像あること、また老人は「善いおじいさん」「悪いおじいさん」といった極端なキャラクター付けがしやすい2017/04/23

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