出版社内容情報
銀座・並木通り画廊街―。贋作絵画を雨あられと降らせた男がいた。松本清張、江上波夫ら大家の名を騙り、手練れの画商たちを操った稀代の詐欺師、「銀座の怪人」と呼ばれた男を追う。
【著者紹介】
ルポライター。石川県金沢市出身。英字新聞などの記者を経て著述業に。記者時代には産業政策担当として経済産業省をはじめ、国土交通省、厚生労働省、総務省、外務省、環境省、内閣府などを取材する。とくに土光臨調や橋本行革での省庁再編にともなう、政策決定過程における官僚の心理的動態の変化に着目。「訊くのではなく聞こえる瞬間を待つ」を信条に、海外と日本を往来しながら息の長い学際的なフィールドワークを続けている。著書に『沖縄戦と民間人収容所』(原書房)、『炭鉱太郎がきた道』『闇市の帝王』(以上、草思社)『総理の乳母』(創言社)、『堤義明 闇の帝国』(光文社)などがある。
内容説明
9.11テロの関連捜査をしていたFBIがニューヨークで捕えたユダヤ人画商は、日本に驚くほどの数の「贋作」を売りさばいていた。バブル狂乱の前夜から銀座を拠点に暗躍したこの男は、企業、富裕層、美術館を標的に贋作を撤き散らし、作家松本清張にも接触していたという。82年には三越の贋作秘宝事件で世間を驚愕させ、社長解任・逮捕まで巻き起こした。FBIをして「世紀の贋作画商」と呼ばせたその数奇な運命、そして彼の贋作バブルに生命を与え続けた日本人の精神の「膿」を、綿密な取材からえぐり出す。
目次
第1章 怪人現る
第2章 清張との奇縁―狂乱に陥れられた三越
第3章 異邦人たちの源流
第4章 天才贋作画家との邂逅
第5章 もう一つの“通貨”
第6章 対峙
著者等紹介
七尾和晃[ナナオカズアキ]
ノンフィクション作家。海外と日本を往来しながら息の長い学際的なフィールドワークを続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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